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落下の解剖学みて思ったこと

ネタバレあります

化学、物理で真相に迫る系かと
勝手に想像してたんです。
予告編もさほどみてなかったけれど。

真相は観た人にゆだねられた。

殺人犯として疑われた成功している妻と
自殺なのか他殺なのか?の夫と
運悪く事故で視覚障害が残った息子と犬。

カメラワークがドキュメンタリーみたいでところどころアップになったりブレたり意味深なズームとか。素人が撮ってるような感じが怖かった。

なんとなくだけどフランスの裁判って圧が強く、決めつけが固く、
怖い、といくつかの映画を通じて毎回おもう。
鼻で笑う検察?判事や高圧的な裁判長。

それは置いておいて。

観ていてずっと、昨年見たTARのことを考えていた。
強くて仕事で成功した妻と自殺?なのかどうなのか、心が疲れている夫。
口論のシーンがもう、人格否定!人格否定!
の連続。
お互いが別の正義を持っていて
お互いをモラハラだと感じていて
お互いの言い分がある。
どちらも相手のせいで、と憎み
でもそれとは別に愛し合ってたし相性はいいと思い込んでるのも本当なんだろうな、とも思ったり。
すんごく苦しい描写が上手で。
すごかったなぁーーという感想。

そんな口論を見たことがある人と
一生縁がないひとっているんだろうな。
映画だからでしょ?って感じる人もいるかもな。

親や家族がそういうやりとりをしているのを幼少期からみていると
大人になってからフラッシュバックが起こったり
残念だけど自分も無意識にそうなったりする、
というのはよく聞くはなしで。

夫が子供に放ったイヤな言い方。
あれも立派なモラハラで。
あぁ、そんな感じで埋め込むんだなって。

こんなことを書いている私もきっとそういう無意識な他責思考回路があると自覚したのはここ数年のことで。

恥ずかしくて情けなくてまだうまく書けないけど
そういうのを直したい、出したくない、
相手を大切に尊重したいって
強く強く心に刻む。

だから時々、こういう映画に不意に出会って
自戒したり心に問いかけたり自分の今を疑ったりするのが
わたしにとっては大事で有益な時間だったな
と思った。

最後に、ワンちゃんがかわいそうな目に合うのを見たくないひとは絶対みないほうがいいです。

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