親は子供を損なっているのか?
こんばんは。
また日曜日の夜がやってきてしまいました。
ふーーーーーー。
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先日、同僚Aちゃんの家に遊びに行ってきました。
同僚Aちゃんは、小学生姉妹を持つママさんでもあるのですが、その2人のAちゃんへの集中度がすごかった!
そしてAちゃん自身も、職場で見せるキャラとは全然違う。職場では華はあるのだけど、どちらかというとおとなしいタイプなのですが、娘たちにはやっぱりちゃんとお母さんなんですよね。レストランでのお行儀とか、ちょっとした姉妹のいざこざの仲裁とか、外出するときに帽子がいるかどうかとか。
うちの息子はすでに成人しているし、もともとそんなに動き回るタイプではなかったのもあって、そのエネルギーの凄まじさに圧倒されました。
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それにしても子どもって、本当に親の言うこと聞かないですよね。
親のマネはするのに!それもマネしてほしくないことばかり。
まぁでもよく考えれば、私も親の言うことは聞かない。Aちゃんも自分の親の言うことは聞かないと言っていました。
なんでかな~?と自分自身の感覚の中を潜ってみると、親のこと(私は母子家庭なので主に母親なんですが)を、ちょっと嘘つきで信用できないって思っているみたいです。
そして、今度は母親としての自分を客観的に眺めた時に、言ってることとやってることが違ったりしたんですよね。結構違う。
例えば「ちゃんと前の晩に時間割合わせなさい」とか言ってたけど、じつは私自身は朝登校前に慌てて時間割合わせてるようなタイプだったとか。
お金を大事にするように言ってたけど、私は全然お金に細かくなくて、無駄遣いも多いとか。
たぶん、そういうのめちゃめちゃあるんだと思います。
「ちゃんとしたニンゲンになるためのあれやこれや」を口にしておきながら「こんなワタシでもどうにか生きていけるんだよ」というシグナルをずっと送ってるんですね。子どもは私が言うことではなく、実際に私が何をしているかを見て、私の価値観をコピーしているのです。賢い!!
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そしてこの時期に子どもは学ぶんですよね。
自分が「ありのままでは愛されない」ということを。
親自身がそのような価値観を持っていることも多いし、親から受けるメッセージにもそのような意味が含まれている。
そして、子どもは心の底ではわかっているんですよ。
「ありのままでは愛されない」と自分に思わせているのは親だということに。
だから、親を必要としているし、大好きだし、守りたいと思っているけど、自分を損なう存在でもあるわけなんです。
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こんなことを書くと、いまお子さんを育てている人は、すごくマジメに
「じゃ、何も教えないほうがいいの?本人の好き勝手にさせておけばいい?」
って思っちゃうかもしれませんが、そういうことではないんです。
やっぱり社会で生きていくために必要な知恵や知識って、絶対獲得する必要があるんです。それはすごく窮屈で時には痛みが伴うかもしれないけれど、いったんそれを受け入れる必要があるのです。
子ども自身を主人公としてみたドラマでは、親は脇役です。子どもが痛みを覚えながら成長することも、それを押し付けてくる親を敵対視することも、子どもの人生というドラマにおいては、必要不可欠なできごとなのです。
親の足元から飛び立っても、子どもの苦難は続きます。社会に適合するために、本来の自分に蓋をして、社会にとって「より善く」「より価値の高い」自分であろうとします。
すると、本来の自分と、社会的な自分が乖離すれば乖離するほど、トラブルが起こりやすくなります。強制終了イベントなども起こります。
これらのことがあって初めて、子どもは「ありのままの自分」でいる必要性に気付くのです。ここに至るまでの傷を癒し、ありのままの自分を認め、ありのままの世界を信頼していきます。この壮大なドラマを感動的なハッピーエンドにするために、それまでの過程は必要だったのです。
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では、親はいったい子どもに何ができるのか?
何もできません。
子どもに何かをしてあげる前に、親であるあなたは、あなた自身のドラマを生きる必要があります。
あなた自身を癒し、ありのままのあなたを認め、ありのままの世界を信頼していきます。
その過程であなたは、あなただけではなくあなたの子どもを癒し、ありのままの子どもを認め、信頼することになります。
あなたはあなたのドラマを生きます。
子どもは子どものドラマを生きます。
あなたにはあなたの世界があり、あなたの宇宙があります。
子どもには子どもの世界があり、子どもの宇宙があります。
どちらも100%素晴らしいものなのです。