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人たらしと好みのファッション

 職場の人やネットの友人に、「人たらし」という評価を受けることがしばしばある。しかし私には対人能力に自信がないため、「人たらし」という評価に喜びつつ(たぶん褒めてくれているだろうから)、なぜそう言われるのかはよくわからなかった。今回は、なぜそう言われるのかを自分なりに考えつつ、後半は、自分の好みの服装の話をする。一見するとまったく違う話題に思えるかもしれないが、この二点は後々繋がってくる。



「人たらし」とは

 そもそも「人たらし」とはどういう意味なのかを調べてみた。

ひと‐たらし【人×誑し】
多くの人々に好かれること。また、その人。
人をだますこと。また、その人。

デジタル大辞泉(小学館)

 1はたくさんの人に好かれて可愛がられている、ということだろう。
 2について考える。

たらし【×誑し】
だますこと。あざむくこと。また、その人。「女—」

デジタル大辞泉(小学館)

 女たらしの性別不問版が人たらしということだろうか。調べてみると、もともとは2の意味で使われていたが、時を経て1の意味で使われるようになったという説があるらしい。
 よくわからなかったので、ここからは自分なりの解釈で、自分が「人たらし」と評価される理由の考察を進めていく。


「人たらし」と評価される理由

 結論から言うと、はっきりとこれが「人たらし」に繋がっている行動だということはわからない。なので、「あなたは人たらしだね」と言われたときにしていた言動を振り返ってみようと思う。

〇人をよく褒める

 私はあまり会話が上手じゃないので、気の利いた話ができない。けれど人とコミュニケーションを取りたい。なので、人をよく褒める。具体的には、普段その人を見ていて「素敵だな」と思ったところを会話の中で伝えるようにしている。また、「あ、髪切ったな」「今日の服、可愛いな」という気付きがあれば、それをなるべくすぐ伝えにいく。そうするとその人との間に会話が生まれる。
 褒めると喜んでもらえることも多い。自分は会話が上手ではなくコミュニケーションがそこまで得意ではない、というコンプレックスがあるので、自分とのコミュニケーションの中で人を喜ばせることができたら、とても嬉しい気持ちになるし、自信になる。ようするに自己満足の側面もあるのだ。でも、だましているというつもりは一切ない。お世辞ではなくすべて本心からの言葉だ。
 人とコミュニケーションを取ることができて、そのうえ、人に喜んでもらえる可能性がある。だから私は人をよく褒める。感覚的には、褒めているというよりも、「素敵だな」「変化したな」というポジティブな気付きを伝えているという方が近い。そして、これをするとしばしば「人たらしだな」と言われることがあるような気がする。

〇人に愛を伝える

 愛なんて言うと大袈裟かもしれない。私は基本的に自分と接してくれている人のことは皆好きだ。まず第一に自分と関わってくれることが嬉しい。自分と関わってくれるなんて、なんて優しい人たちだろう、大好き!ということである。当然、この記事を読んでくれているあなたのことも大好きだ。
 そして私は、嫌いな人を作らないようにしている。作りたくないからだ。性善説で人をみて、たとえ嫌だと思う出来事があっても、「この人にもいろいろあるんだろう」「この人にもいいところは必ずあるはずだ」と考えるようにしている。嫌いにはならないようにしている。人を嫌いってどういう感情か、もうよくわからなくなってきた。食べ物には嫌いなものがある。苦手と表現した方が近いかもしれない。
 そういえば、「苦手なタイプ」は存在する気がするけれど、「苦手な人」はやはりいない。いくら「苦手なタイプ」でも良い側面だって存在するし、実際自分と関わるようになったら「好き」という感情が生まれてくるため、ある個人を指して「苦手な人」(特に自分と関わりのある人)と思うことはない。されたこととか、考え方とかに「苦手」は存在しても、その人自体を苦手に思うことはない。ただ、人と距離を置くことはよくある。しかしそれは私と合わなかっただけであり、その人を嫌いになったわけではない。苦手になったということになってしまうのか?よくわからない。
 そんなわけで、私は私と関わるすべての人が好きだ。関わってくれれば関わってくれるほど好きかもしれない。先日長女の大好きなお友達が遊びにきてくれた。そのお友達は、私が迎えにいくとよく私にも話をしてくれる。私はその子が大好きだ。なので、お母さんがお迎えに来た時に、その子がとても良い子で素敵だということとともに、その子のことが私の娘も私も大好きだと伝えた。当然その子に対しても、「私も〇〇ちゃんのこと大好きだから遊びにきてね」と伝えている。その子は喜んでくれるがお母さんがどう思ったかはよくわからない。そんなことを考えても仕方ないとも思う。好きな人には好きだと伝えたい。これをするときも、「でた、人たらし!」と指摘されることがある。

〇褒めると愛を伝えるのセット

 上記の「人をよく褒める」と「人に愛を伝える」はセットになることもよくある。その人に素敵なところを伝えていたら、「そうそうこの人はこんなに素敵なんだよね。そして私はこの人のそんなところが大好きなんだよね」と、好きの気持ちが溢れてきてしまうのだ。「〇〇ちゃんはこういうところがいいよね。私〇〇ちゃんのこと大好き」と、そんな感じである。
 ただし接していく中で、あまり「愛」を言葉で伝えられるのが得意そうではないかもと感じた人には、そこは控えて、代わりに「感謝」を伝えているかもしれない。私は人と触れ合うのも大好きなのだが、こちらは人によりかなり得意不得意があると思うので、相手によって距離感を変えている。「愛」の代わりに「感謝」を伝えるのは、これと似ているかもしれない。感覚的には「愛」を「感謝」という形で伝えている、と表現する方が近く、いずれにしても私は周りの人に「愛」を伝えているつもりだ。
 「褒める」(ポジティブな気付きを伝える)という行為は、私にとってその人とコミュニケーションを取るための手段という側面があり、一方で「愛を伝える」というのは、溢れてくる気持ちを思わず伝えてしまっている、というような感覚だとまとめておく。


私の好きなファッション

 ここからは、私の好みの服装について話をする。まだ何の関連もないように思うかもしれない。ちゃんと関連させるので、もう少しお待ちいただけると幸いである。

〇上品なフェミニン系

 私の好みの服装は、上品なフェミニン系。女性ファッション誌の美人百花で紹介されているような服装が好きだ。「上品」というのは、あまり派手すぎると、自分の大人しい(落ち着いた、と表現できるかもしれない)内面とマッチしないためである。今回伝えたいのは、「フェミニン系」の方だ。
 フェミニン、つまり、女性らしさ。そう、私は女性らしい服装が好きだ。その理由について考察する。

〇人たらしをしやすい

 ファッションの与える力はすごい。「こういう服装をしていると、こういう気分になって、こんな行動をしたくなる」みたいな力がファッションには存在していると私は思っている。フェミニン系の服装をすることは私にとって、人を褒めること・愛を伝えることがより積極的にしやすくなる。ようやく話が繋がった。さて、なぜそうなるのか考えてみよう。
 女性らしい色というと、私はピンクを思い浮かべる。実際ピンクが与える印象には、「女性らしさ」というものがある。他に、ピンクが与える印象はどんなものがあるか。調べてみると、「母性」「愛情」「優しさ」「思いやり」「甘え」などがあるらしい。「甘え」というのもよくわかる。私はもともと甘ったれなので、近しい人にはすぐ甘えたり頼ったりするのだが、フェミニン系の服装をしていると、他人に対してもそれがしやすくなる。とある友人が以前、私のこの人に甘える・頼る性格を「すんばらしい才能」だと言ってくれた。嬉しかったのでついでに記録しておく。
 よく褒める・愛を伝えることには、「愛情」「優しさ」「思いやり」というワードが関わっているだろう。前述のとおり、私が人よくを褒めるのは、相手とコミュニケーションを取りたい、相手が自分とのコミュニケーションで喜んでくれると嬉しいという完全なる自己満足だ。しかし、相手を喜ばせたいというのは、見方を変えると「優しさ」「思いやり」にもなる。フェミニンな服装をすると、そんな気分になるから、より相手を喜ばせる行為=人を褒める行為をしたくなるのかもしれない。また、人に愛を伝えるというのはそのまま愛情表現のことであり、「愛情」というワードに繋がる。
 ちなみに私はフェミニン系の服装を好んでしているが、ピンク色の服はあまり着ていない。「上品」さのある落ち着いたカラーを選んでいる。けれど、フェミニン=女性らしさにはピンクの印象があり、ピンクには「愛情」「優しさ」「思いやり」という印象がある。フェミニンにも同様の印象があると考えられる。そして、フェミニン系の服装をしていると、そのような行動をより積極的にしたい気分になる。つまり人たらしをしやすい。文字で理屈っぽく説明しようとするとやや無理やりのように思えてしまうが、ぜひ感覚的に捉えてみてほしい。上記はすべて、感覚的な話だからだ。

〇注釈(超重要)

 これはあくまで私個人の話である。フェミニン系の服装をしている人は、皆それぞれの思いからフェミニン系の服装を選択しているだろう。フェミニン系の服装をしている人が皆、上記のような考えを持っていると言いたいわけではないので、くれぐれも誤解なきよう。


まとめ

 私が「人たらし」と評価されるシーンは、人を褒めるとき・愛を伝えるときが多い。そして、人を褒めること・愛を伝えることは私にとって自然なコミュニケーションの取り方だ。甘える、頼ることも含めて。フェミニン系の服装には、私らしいコミュニケーションの取り方を後押ししてくれる力があると言える。フェミニン系の服装は、「こんな自分でいたい」という印象を表現しているのだ。
 そして、ピンク色の持つ印象の「愛情」というワードをみて、私の日々過ごしたい感情「愛しさ」を思い出した。フェミニン系の服装をしたり、ピンク色のものを身の回りに持つことは、私の日々得たい感情を満たすことにも繋がるかもしれない。
 
最後まで読んでくれてありがとう。私の文章を読んでくれるなんて、とても優しい方に違いない。私はそんなあなたのことが大好きだ。あなたの一日が幸せなものでありますように。

 以上、またね~。

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