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転職して9ヶ月後の話

 タイトルにあるように転職して9ヶ月後に
何があったかというと、適応障害と精神科で
診断され、病気休暇で仕事を休むことに
なりました。知り合いにどういうきっかけで
精神科に行こうと思ったのか聞かれたことも
あり、noteに書いてみました。病院に行くか
迷っている方、長期療養している方の
参考になれば幸いです。


病院を受診した理由

  • 持病の頭痛の薬が全く効かなくなったことや
    腰椎椎間板症(椎間板ヘルニアの一歩手前)、
    動悸などの身体症状が出現し、
    だんだん重症化してきた。

  • 今までセミナー等の勉強を意欲的に
    行っていたが、なんだかやる気が
    出なくなった。興味が薄れてきた。

  • 些細なことですぐ泣いてしまう、周りから
    常に追いつめられている感覚等の
    心理的な変化があった。

  • 職場のストレスチェックで引っかかった。
    (普通はなかなか引っかからないらしい。)


どういう経緯で病気休暇を取ったのか

  1. 先に精神科クリニックへ行き、初診だけど
    その場で休職を医師から勧められました。

  2. 具体的にどのような制度があるのか、
    職場の担当保健師さんにメールで
    伺いました。

  3. 保健師さんと直接面談しました。

  4. 受診した精神科クリニックの先生が
    合わなくて、別の精神科クリニックへ行き、
    初診で診断書をもらいました。

  5. 上司のさらに上の部長に診断書を
    提出しました。


診断されてから病気休暇に入るまで

 診断書を提出した時に適応障害の原因
ついて、かねてより部長面談で相談していた
仕事内容のミスマッチだけでなく、
職場の人間関係通勤距離などが
該当していると色々お話しました。
 直属の上司が欠勤だったため、部長のPHSを
通じて話し、同僚へ私の業務を引き継ぐよう
指示がありました。正直、この引き継ぎが
かなりしんどくて同僚からの心無い言動で
体調が余計に悪化しました…
1週間ほど寝込みました。


適応障害に至った原因

 職場の人間関係が原因というと人によっては、
あなたに原因があるのでは?コミュニケーション
不足では?と思われる方もいらっしゃるかも
しれません。そういわれるとそうなんです、
上司や同僚とのコミュニケーションが取れていなかったのは事実。
ですが、部下からコミュニケーションが
取りにくい場合もある
ことを上司や先輩になる
方々には知ってほしいです。

 配属された病院は新体制となったばかりで、
みんなそれぞれの仕事に精一杯な状況でした。
上司も管理職に就いて間もなかったし、同僚も
畑違いのところからの異動。それでも私は自分の
仕事でのつまずきを同僚や上司にもっと聞くべき
だったのかもしれないです。でも、はっきり
言ってかなり聞きにくいです。
特に張り詰めたあの空気感では。

 上司や同僚は先程も述べたように病院経験が
ほとんどありません。SOAPをはじめとした
電子カルテの作法や、必要栄養量の算出に用いる
ハリスベネディクトの式は知らない、
栄養食事指導の経験なし、診療報酬も見たことが
ないようで栄養食事指導の算定要件すら
知らないレベル。

 私は2年だけですが病院経験がありますので、
「これはこうではないですか?」と伺ったことが
何度もありました。そんな私の質問への答えを
出さずに時に自分の意見を私に押し付ける上司、
ヒステリックというか起伏の激しくて私への
嫉妬心がある同僚、この病院経験がほとんどない
上司や同僚とは話が嚙み合うことはなく、
常に2対1の状況ができていました。

昼休みは事務所にいるしかないので常に育児の
話ばかりでうんざり、病棟から電話があれば
その対応で全く休めず…

当院が特殊すぎて誰にも相談できなくて、
共感してくれる人もいなくてさらに孤独感が
強かったです。
これはさすがにかなりしんどかったです。

 また、職場にロールモデルがおらず
超高度急性期から慢性期に移ったことで
モチベーションを維持するのが難しいことも
原因でした。

病態栄養専門管理栄養士を合格しても上級資格の
受験条件である実務経験が当院ではカウント
できない、施設基準を満たしていないことで、
上級資格を目指すことすらできない現実。

こんな状態で新人研修を受けても当院だけ
病院の特色が異なることもあり、学びを実務に
活かせない葛藤も凄くありました。
コメディカルの研修会で新卒の方が
この先輩のようになりたいと言っているのを
聞いて、職場にロールモデルのいない自分が
余計に惨めに思えて悲しかった…

他にも色々ありますが、私が1番つらかったことはこれまでの経験を全く活かせないことで、
今までの苦労が無駄になったように感じました。

  • 慢性期の病院で外来が少なく、
    自宅退院できる患者数が少ない
    →栄養指導をすることがほとんどない。

  • 慢性期の病院で携わる疾患に限りがある
    → 上級資格を目指せなくて、
     自分のキャリア形成が難しい。
     思い描いていたものとかけ離れている。

  • 部署は給食管理のことしか考えられていない
    →栄養指導依頼のフォーマットができず、
     栄養指導依頼が来にくい状態。

  • 栄養管理体制がいつまでも整わない。
    (体制を整える必要性を上司と同僚が
    わかっていない。)

  • 経験のない給食管理を1人でやらなければ
    ならなかった。
    →マニュアルがない、特殊な事情で
     イレギュラーのため他で活かせない。


 細かいところまでお話してしまったので、
管理栄養士業界は闇深いと思われるかも
しれませんが、管理栄養士業界に限った話では
ありません
。一般企業に就職しても公務員に
なっても、休職された方はたくさんいます。
適応障害の罹患者数は精神科や心療内科を
受診する人の10~30%、100万人以上いると
いわれています。

 では、なぜ私がこの内容を取り上げようかと
思ったのかというと、私と同じ疾患の方、
管理職の方、後輩指導をしている方、
社会人になって悩んでいる方、
人事に関係している方、色々な方々に
私の経験を知ってほしい、私と同じ想いをする人
を1人でも多く減らすことができればと
思ったからです。

 また、看護の書籍コーナーでは人材育成の本が
存在しているのに、管理栄養士の書籍コーナー
では私は見たことがありません。
そろそろ管理栄養士業界も根性論でどうにかする
のではなく、人材育成や教育体制の構築を
しっかり行うべきではないか
と思うからです。
そのためもまずは労務環境の整備、
メンタルヘルスへの理解が進むことで、
当たり前のように職員が楽しく働ける環境が
必要です。


 私は管理栄養士業界を明るい未来であることを願っていますし、そうなるように私にできることは何でもしたいと思っています。

―管理栄養士を目指す方々が少しでも前向きに思えて、管理栄養士になって良かったと言える人を1人でも
増やしたい。

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