イキりってなんでうざいのかって話

0.はじめに

大学時代の話をしよう。

ガストでバイトしてた大学4年の春、新人の女の子が入ってきた。大学1年で長野から来たという。はきはき話すし元気がいいし、うちの店舗にしては珍しくいい子が入ってきたなという印象だった。店舗にも活気が出るし、バイト先もにぎやかで楽しくなるなと喜んでいた。

しかし、彼女は徐々に頭角を現し始める。

1.麻雀にハマる

働き始めて半年くらいたったころだろうか、彼女は麻雀にはまった。サークルの好きな先輩に教えられたのだという。恋は盲目というが好きだから覚えるまで行くって相当やな。ただこれがいけなかった。今までバイトでシフトがかぶった時、話すことと言えばサークルの話であったり好きな人の話であったりだったのだが、麻雀一色に統一された。もう清一色です。6翻。跳満ですよ。ドラも乗ってたんじゃないかな。数え役満近かったですね。

2.なんでかわからん

そんな彼女ですが、麻雀の話ばかりになったと。それくらい別にいいじゃないかと、別に好きなんだから普通だろと、そう思われる方多いですよね。僕もそう思ってたんです。けど、彼女の麻雀の話はちょっと違う。なんかうざい。言葉ではうまく言い表せないがほんとにうざい。「昨日国士無双てんぱってて~」「徹夜で先輩と麻雀してました」「(麻雀の対戦を見ながら)うわ…この手はやばい…うわー最高…」もうええわ!何言ってんこいつは!ずっと女の子にしては珍しいなあとか大学生っぽくていいなあとか返事してた僕ですが終盤はフル無視でした。ほんとにうざかったんです。器が小さいのもありますが、結構なうざさだったと思います。一緒に働いていた器の小さい井上君もうざいって言ってました。ただ、そのうざさはどこから来ているのかがわかりませんでした。麻雀はボードゲームの中で世界一面白いと言われているゲームです。ならば、そこまで熱中するのは珍しいことではありませんし、そのことを知り合いに話すのは普通のことです。ならこのうざさは何なのか?日本語学を専攻していたのにこの気持ちがどこから来るかを言語化できなかったんです。そのことが悔しかったので当時を思い出しながら今書いています。そう、書きながら考えているんです。あの気持ち悪さを。離陸しましたが着地地点はわかっていません。不時着しても文句言わないでください。

3.ちょっと整理できたかも

ここまでいろいろ書いていると一つ仮説が浮かんできました。

「麻雀をやってる自分かっこいいという暗に示された発言の仕方がうざかったのでは?」

彼女の麻雀発言はどこかマウント的な要素を含んでいました。

「麻雀をやっている私珍しい」「女なのに麻雀やっちゃってる私異端」

このような意図が見え隠れしていたように感じます。趣味に上品も下劣もありませんがギャンブル、酒、女のようないかにも堕落した世界に麻雀という趣味は一括りにされる傾向にあります。彼女はきっといままでおりこうな学生だったのでしょう。少しダーク感のある世界に足を突っ込んでしまったことに優越感を抱いている可能性は多いにあります。その優越感でそのような気持ち悪さが発言ににじみ出ているという可能性はあります。

ただ、この仮説に、表立って反論してくる者がいます。「別にそういう意図はない、君たちが逆に麻雀というものに憧れを抱いているからそういう風にとらえるのだ」学派です。彼らは口をそろえてこう言います。「別にそういう意図はない、君たちが逆に麻雀というものに憧れを抱いているからそういう風にとらえるのだ」と…。私にそんな憧れはなかったとしても彼らは「君たちが逆に麻ry

4.うるせえお前らのキモさは次のとおりだ

そんな反論をされても私には返す刀があります。彼女はいつも「自分から麻雀の話をしてくる」のです。

これが気持ち悪さの要因であり、かつ、麻雀という趣味に一種の優越感を得ている証拠となります。

うざい理由はもうお判りでしょう。こちらはそこまで興味のない話題を何回もさせられるわけです。それに対して「すごくないですか?」とか「めっちゃ惜しかったんです」とか言われてもああそうとしか言いようがありません。そしてなんといってもこちらの反応がないのに麻雀の話をするという行為がマウント取る行為そのものでしかないのです。聞いてもいない自慢話を延々聞かされることと一緒苦痛でしかないのです。

そう、彼女の麻雀の話は自分にとって苦痛でしかなかったのです。そりゃうざいと感じるわけです。ほんで自分の一番嫌いなマウントとるやつ。ほんと無理です。なんかもういや!バイトかぶってる時期が一年とかでほんとによかったわ!次麻雀の話したらほんとシバキます。返り血で麻雀牌を真っ赤に染め上げ「これがお前の大好きな赤ドラじゃあ!」って言います。

うるせえ麻雀に掛けたうまいことが思いつかんかったんじゃあ!


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