知っているようで知らない 意外と重要な社会保障給付費と国民医療費の違い
ほとんどの人が、
知らないよ、どーでもいーよ、って思いがちな
社会保障給付費と国民医療費
という言葉なのですが、
これからやってくる超少子高齢化や、
今後下がるかもしれない医療従事者の給料に関係する重要なワードなので、
面倒ですが、ちょっと知っていて欲しいという思いで書きます。
まずは社会保障給付費というものから説明します。
カタい感じの文字ズラですが、そんなに難しくなくて、
社会保障=年金保険・医療保険・介護保険の3分野
で、そこにかかったお金、それが社会保障給付費です。
※厳密には介護=福祉・その他と分類されています。便宜上「介護」としています。
ちなみに、その社会保障給付費は年々、増えていっています。
じゃあ国民医療費は?というと、
この青い部分↓
この社会保障給付費のうち医療にかかった部分≒国民医療費
…と言っていいくらい、意味合いは同じなのですが、
実はちょっと違いがあります。
社会保障給付費は「給付」なので
患者様が病院で支払った窓口のお金が入っていないのです。
9,000円の医療費を3割負担で、窓口では3,000円支払った
この3,000円は入っていないのです。
この病院窓口での負担分3,000円を入れたのが、
「国民医療費」です。
※また厳密には保険診療外=分娩などは含まれていません。
なぜ、わざわざこんなふうにデータを分ける必要性があるかというと、
この国民医療費を言い換えると、
「病院・医療従事者の儲かった額」とも言えるからで、
医療診療報酬=医療の価格設定に反映させるときに使われるのです。
なので、医療従事者として
この数値を知るというのはとても大切だと思うのです。
ちなみにその国民医療費の推移は、こんな感じです。
棒グラフがその数値で、2018年度は43兆円でした。
参照元 https://gemmed.ghc-j.com/?p=37584
そして、この国民医療費がわかると、
↑の図の中にある「国民医療費 対 国民所得(NI) 比率」
が理解できてきます。
これを次回に説明したいと思います。
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