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ジジイがズボンのケツの穴にできた四角い窓を開けて公衆の面前でうんこをし始めた!
インドのニューデリーにある一筋の通り。メインストリートからほんのちょっとだけ裏口に入ったような所。そこにはすぐに人々の生活が存在していた。
ガソリン、できたばかりのタンドリーチキン、埃、ヒンドゥー寺院から溢れてくるお香、排泄物、ハエのたくさん入ったミックスジュース、マリファナ、いろんな匂いが雨上がりの夜明けに立ち込めていた。
ここでは、決して音が止むことはない。乱発されるクラクション。負けじと叫ぶ屋台の売人、トゥクトゥクのエンジン、雑踏、サイレン、うわごと。
この国では驚くことに、クラクションの音は大きければ大きいほどいいとされている。いろんな車のバックにBIG HORN などと喧伝されていた。(ような気がする。確かではない。)
朝起きる時間には、ヒンドゥー教のお経が放送される。ガラスのない穴だけの窓から流れてくる、心地よいオリエンタルな響きで安らかな朝を迎えるのである。
ここには、開け放たれた子供たちのための学校、洗濯物、布屋、ヤギ、そしてほんの小さな屋根の下の公衆トイレがあった。ここは日本で言うところの屋根付きのゴミ捨て場みたいなところである。そんなところがホントにあるのかは知らないが、要するに周囲から丸見えということである。インド人の金玉を見たのはそれが最初で最後である。(ちんちんは見たことがない。)これは実体験をもとに得た、大きなカルチャーギャップである。
おれはいつか、インド人ならケツの穴まで見たことある、というような人間になりたい。インドに頭のてっぺんまで浸かってみたい。そうしてズブズブに浸かっていく内に渾然一体となって、インドに溶けてしまいたいんである。自分を無くすこと、これはすごく気持ちがいい。酒を飲むことや、眠ることが気持ちいいように、社会の一部に溶けていくのは気持ちがいいはずである。