キュウリのジャムはメロンになれるのか
家にたくさんのキュウリがあるので、毎日なにかしらでキュウリを食べている。
叩いて梅とあえてもいいし、冷たい麺に入れてもいいし、そのまま味噌をつけて食べてもいい、それはよくわかっている。
しかし誰もが一度は聞いたことがある「キュウリは蜂蜜をかけるとメロンになる」という、あらゆる小学生が夢を見ては玉砕した存在を試してみたことはない。
思い立ったら吉日である、キュウリはたくさんあるのだ。そしてこういうのは勢いでやらないと絶対に今後やらないのだ。
とはいってもキュウリはメロンにならんだろする大人の側にいるので、そのままキュウリに蜂蜜をかけようとは思わない。
ではどうするのか、すでにタイトルに書いてしまっているので勿体ぶるものでもない。ジャムにする。
そのための下ごしらえとしてキュウリの上下を切り落とし皮を剥く。ピーラーで簡単に剥けるので、もうまな板いらないんじゃないかなくらい包丁の出番がない
しかしなんというか他の野菜よりも皮を剥かれたキュウリは丸裸感があるな。
皮を剥いたキュウリをすりおろせば下ごしらえはほぼ完了だ。
あとはグラムを計って砂糖と蜂蜜とついでにレモン汁を入れて煮るだけ、普通のジャムとほとんど作り方は変わらない。
一応キュウリジャムの作り方を調べてみたところ普通に砂糖のレシピが出てきたので、一部蜂蜜に置き換えてそれっぽい感じを出しておいた。
キュウリの重さ20%の砂糖と10%の蜂蜜でグツグツと煮ていく。
すでにだいぶキュウリとしての正体をなくしているが、灰汁を取りながら「お前はメロンになるんだぞ」と言い聞かせていく。
キュウリは煮込むと灰汁が出るというのははじめて知った側面ではあるが、メロンにされていることを思えば些細なものだろう。
しばらく煮込んでいくとだんだんと量も減り、すりおろし野菜からだんだんとジャムになってくる。
キュウリの自認もこの辺りになってくるとだいぶメロンなのではないだろうか、甘い瓜科なんだからメロンですよといった顔をしていてほしい。
しばらく煮込んで完成。こうなってくるとキュウリであることの方が不自然に思えてくる。
見た目のキュウリ感はなくくなったものの、ジャム感が出ただけでメロンとは言いきれないし味の方はまだわからない。
とりあえず実食。
かなりメロンじゃないかなこれ!
想像の何倍もメロンの自覚を持っていたキュウリに当惑しつつも、お前ここまでという感動も沸いてくる。
道の駅で摘果メロンとか糖度の足りないメロンをジャムにしましたって名目で売られていたと出されたら「再利用かいいね」と思いながらなんの疑問も感じずに食べるだろう。
完熟ではないなとは思うものの、メロンであることは疑わない味をしている。
キュウリ、お前はメロンになれるのか。
余談だが、ジャムなのだからと夏らしい食べ方をした。
完全にメロンアイスだよこれ。
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