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金曜夜、大好きなバンドに抉られた

金曜日の終電間際、人を密に乗せた車内で、ピンク色のイヤホンを取り出す。酒臭い電車に揺られながら聴いたのは、My Hair is Badの卒業。


「愛されたって愛したって身勝手だって思った」
「一万回間違えたって愛や恋をやめられないさ さよならだけを伝えるつもりが ありがとうと言う」

大好きなバンドに救われる日もあれば、傷を思いっきり抉られる日もある。
こんな歌詞を聴いていたらいろんなことを思い出して、胸がギュッと痛む音がして、けれど、なぜかこの感情を忘れたくなくて、今ここに言葉を遺している。

自分を守ったという選択が相手を傷つけていたり、守ったと思っていても守りきれていなかったりする。時間が経ってその答え合わせができた思い出も、いつまでも蓋に入ったままもあの記憶も、いつかわたしたちを彩ってくれるものになると思いたい。

大好きな人ほど疎遠になってしまう、守りたいものほど壊してしまう、間違いをいつまでも正しいと思ってしまう、そんな日々を、少しずつ、うっすらと受け入れてゆく。



にしても、My Hair is Badの「卒業」という曲は、あまりにもえぐってくる。そんなこの曲が、あまりにも好きすぎる。

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