nunu.
2023年、フォルケホイスコーレ中に書いた記事たち
時折香る牧畜の匂い、 美術室から差し込む太陽、 あの友達の笑い声と歌声、 どこまでも広く大きい空、 なかなか晴れてくれない冬の日、 珍しく晴れた日、日向ぼっこをしたこと、 焚き火と、ホットチョコレートと煤の匂い、 デンマーク・フォルケホイスコーレで芸術を学びながら過ごした4か月間は、あっという間に幻に変わり、日本での生活にも馴染んできた。 結局、わたしにとってのフォルケホイスコーレとは、なんだったのか。 帰国して3か月半。言葉にできていなかったあの日々のことを、ようやく、
太陽が出ない日に弱い。朝は強いはずなのに起き上がれないし、起きたとて空を見てがっかりしちゃうし、眠気に襲われ、頭も痛くなる。一日中どんよりしてた今日はなんにもタスクを終えられず、日が沈むころに大学へ向かうだけだった。電車の中で逃げるようにnoteを描いている。こんなんでよく北欧の冬を過ごしていたなあと、あのときの輝きを羨ましくも思う。 わたしが働くお店のカウンターには何人、いや何十人もの友人が座ってくれた。狭く長いお店のなかに、何回も来てくれる人、気付いたらもう会わなくなっ
そういえば、お家の徒歩圏内に3店舗あった本屋さんがぜんぶ潰れちゃった。最後の1店舗なんて、「久々にいこ~」と思ってエスカレーターを上ったら、もう、すっからかん。何にもなくなっていた。 コロナ期や受験期、息抜きで本屋さんへ行き、旅行本を読むことが好きで、救われていた。「あまりお客さんがおらず、落ち着いて本を選べるのがいいんだよな〜」なんて思いながら何冊もの本を買い、時には参考書を買い、エスカレーターを下った日が懐かしい。しかし駅の周りは、お店ができては潰れていき、空っぽのガラ
蒸し暑くなってから抱えていた心のもやもやが、消えた。(うれしい) 学校を休んでゆっくりする、病院に行く、新しい趣味を始める…。色々やってみたけれど、結局心が軽くなったのは、友達のお家で中華とお酒とともに過ごしたあの日だった。 その次の日のメモには「久々に安心して眠れた」と書いてあって、きっと本当にすてきな日だったんだろうな、はちがつの一番最初の日。 と、思ったら今度はコロナに感染して嗅覚がなくなった。けれどもなぜか、香水の匂いだけはわかる。お気に入りの香水を嗅ぎながら、「心
家の近くに、深夜までやってるA(仮)というラーメン屋さんがある。 いつも、深夜にラーメンが食べたいときは、日高屋の半ラーメン(230円)を啜っているのだけど、今日はAにある普通サイズの、1000円するラーメンを思いっきり食べたい。 友達を呼んで、いざ着弾。 スープを一口いただいた瞬間、天に召されるような気持ちだった🐥ちいさなしあわせ。 最近は、光が苦しくて、この暑さがさらにわたしを外へ出させないようにしているようで、朝なんてすっかり通り越して、昼に起きて生活するだけの日々
※死に関することが書かれているので、お気をつけください ちょうど一年前、あの日も寒かったような記憶がある。 駅前の広場で友達を待っているとき、思いもよらぬニュースが流れてきた。何度も何度も何度も文章を読んだけど、そこには「永眠」という言葉が間違いなく書かれていた。 2023年2月23日、 sumikaというバンドが4人から3人に変わってしまった日、 あれから1年、今日は今季で1番寒いような気もする。静かな雨も降り続いている。 sumikaは大雨の中、雨を止ませようとする
「じゃあ撮るよ、自分が一番優しくなれる時を想像してみて。」 2月21日、霧雨が降る代々木公園でそう言われた。 傘を差さずに立つわたしの目の前には、河津桜が八分咲きを迎えていた。 優しくなれるとき、この桜のように心がピンク色になれるとき、 愛を持って人と接することができるとき、 それはいつなんだろう。 ん~~。ん~~~。ん~~~~。 思いつかないなあ~。 なぜか出そうになる涙を我慢して、レンズへ向けて微笑んだ。 * * * * 帰国してから2か月、どうにもならない日
あんなに遠く感じていた12月が、もう10日も過ぎてしまった。 フォルケホイスコーレでの生活も残りわずかとなり、最後のOutdoorクラスで訪れたのは、学校から一番近いところにある海だった。 海に着いてから、紙を2枚渡され、 「1枚にはフォルケホイスコーレの生活の中で、自分の心の中に残しておきたいもの(感情、出来事など)を、もう1枚には捨ててしまいたい、忘れてしまいたいものを書こう」 と先生から告げられた。 そして、学校に戻り、いつものように火を起こす。 「捨ててしまいたい
12月初めに、中高時代からの相棒とドイツ旅行へ行った。わたしたちは、国は違えど同じタイミングでヨーロッパに留学している。 彼女とは、中学のときに部活が一緒で同じポジション。そして中学2年生から高校3年生まで同じクラス。青春の隣にはいつも相棒がいて、一緒に些細なことで笑ったり、悲しんだり、そんな日々が懐かしい。 大学生になって距離ができてからも定期的に連絡を取っていた。ホイスコーレへの出願で行き詰っているときに、「留学決まったよ」と相棒から連絡が来て、そこでギアをあげたわた
フォルケホイスコーレでのメイン科目は、Artを選んだ。 フォルケホイスコーレに興味を持ちだした頃からアートをやるぞ!と決めていて、その科目が取れる学校から出願校を絞っていたほどこだわりがあった。 そんなわたしだが、芸術を何年も極めていたわけでも、将来絵で稼いでいきたいわけでもなく、小中学校の授業以外に経験はなかった。そのうえ、小中学校時代、どうしても苦手で好きになれなかった科目が美術だった。 あんまり楽しいと感じない。成績では全体の評定を落とすような科目だった。 そのとき
人生、いろんなことがある。 落ち込んで眠れなかったり、たくさん食べてしまったり、と思えば、笑いが止まらなくなったり、生きていてよかったと思えたり、上がったり下がったりの繰り返しで日々は続いていく。 ここ数日のわたしはかなり下がってしまっていて、すべて投げ出したい!ぽいっとしたい!となっていた。海外生活に対するストレスもそう、北欧の冬も影響しているだろう。 今朝、早い時間に目覚めてしまった。 その直後から、涙がば~と出て止まらない。 もう一度寝たい。あれ、涙が邪魔をしてくる
2023年11月21日火曜日、small tripで海へ出掛けた。 その海は、フォルケホイスコーレのプログラムが始まって3日目にも行った場所で、3か月ぶりに訪れた。 時刻は16:00前。 雲の多い天気だったが、少し待つと、雲と海の間から夕日が見えた。 赤いというのか、オレンジというのか、大きく輝きを放つ光は10分くらいで沈んでしまった。儚くて美しい。 「ああ、前にこの海に来た時よりも、わたしは成長できているのだろうか なにか変わったのだろうか」 そんなことを思いながらし
こんにちは!2023秋タームでデンマークのフォルケホイスコーレに通っているnunuです。 今回は、2023年8月から現在進行形でフォルケにいるわたしから、必要だと思う持ち物、逆にこれはまだ1回も使ってないな~というものについて記していきたいなと思います。 わたし自身も、出国前にいろいろな人の持ち物リストを見比べては準備をしていました。今後、フォルケに行く方の役に立ちますように!! ※あくまで筆者(女性)による個人的な意見です^^ 必須だと考えるもの⇒洋服類はセカハン等で
「溺れた先に見える光があったりもするよね」 友達にそう言われて、今のデンマーク生活のことを思い浮かべた。 わたしのデンマーク留学生活は、ものすごく順調で毎日キラキラ最高!! というわけではないと思う。(もちろん、楽しいこともあるが) 自分の弱さと闘い、もう駄目だと思う夜を何度も乗り越え、もがきながらも生き続ける。 それを例えると、足がギリギリつかないくらいの水深のプールで、つま先立ちになりながら必死にジャンプをし続けている感覚で、 ここで足が麻痺したら溺れてしまう。
"Good morning!" そうルームメイトと言葉を交わすことから、わたしの1日は始まる。 "Good night!" そうルームメイトと言葉を交わすことで、わたしの1日は終わる。 わたしが住んでいるフォルケホイスコーレの寮はほとんどが2人部屋となっていて、わたしのルーミーは同い年のデンマーク人。 ベッド、机、洗面台、クローゼットだけがある割と狭い部屋。 お手洗いとシャワーは共用。 そして、なんとシングルベッド2台は横に並んでいて、お互い足を向けながら寝ている。
目が覚めた。 外はまだ真っ暗だ、 時計を見ると、6:00。 土曜日の朝ごはんは9:00スタートなので、3時間も時間がある。 ルームメイトもまだ寝てるし、 もう一睡するか〜。 と、思いつつも寝られず、 ダラダラしながら8:00。 「ん~このままスマホ触り続けるのもなぁ~」 「あ、今日、あんまり寒くないな、走ろう!」 そうして、ルームメイトを起こさぬよう、部屋を出た。 わたしのいつものランニングルートは、寮の裏から出て、自転車と歩行者専用道路を進んでいく。 途中