【伝検】永谷宗円って誰ですか?
煎茶法の基礎知識
永谷宗円さんは、伝検テキスト「日本茶」に記載があります。
日本茶の歴史で、煎茶の製法を開発した人です。
京都は宇治のご出身で、宇治茶の栽培農家をしていました。
煎茶製法について、覚えるポイントは↓あたりですかね
釜炒り製法が伝わり、茶葉を揉捻する技術が派生した結果、煎茶法が誕生
日本独自の方法として「宇治製」「青製法」と呼ばれた
高遊外売茶翁が「通仙亭」という茶店を作り広めた
煎茶書も登場した(大枝流芳『青湾茶話』、上田秋成『清風瑣言』)
唐から伝わった中国式「煎茶法」と、日本で開発された「煎茶法」は別物なので、頭がこんがらがります。
日本茶の歴史は、この○○法を正しく覚えるのに時間を取られました。
伝検の勉強で一番テンションあがったこと
「永谷宗円」と聞くと、なんとなく聞いたことある響きな気がしませんか?
「お茶」に関係する方ですし…
もしや、お茶づけ海苔で有名な、あの「永谷園」の関係者の方ですか?
勉強中にひらめきまして、調べたらビンゴでした。
「え!やっぱりー!」と、とてもテンションが上がりました。
こういう気づきがあると、勉強って楽しいですよね。
永谷園の創業者の永谷嘉男氏は、永谷宗円の子孫の方だそうです。
永谷園の公式サイトでは、「創造する心を先祖から受け継いだ」という嘉男氏の言葉を見つけました。
煎茶の発明とお茶漬け海苔の発明、どちらも半端ないクリエイティブですから、説得力を感じる言葉です。
もしかして、あの人もご関係の方?
永谷宗円の件で完全に調子に乗った私は、他にもないかな〜と、子孫ネタを欲し始めました。
そういうつもりになってテキストを眺めると不思議とひらめくんですよね。
すぐ近くにいらっしゃいました。
永谷宗円の煎茶法は、その後、覆下茶園の栽培方法と合体し、玉露の製法へ繋がっていきます。
江戸の茶商、6代目山本嘉兵衛が玉の露を生み出したとのことです。
お茶を扱う会社で、山本とつく会社…ありますよね?
そうです、「山本山」です。
お茶や海苔で有名な「山本山」の創業は、初代山本嘉兵衛だそうです。
永谷宗円の煎茶を「天下一」と名づけ江戸で売り出したり、「狭山茶」の復興の支援などを行い、6代目山本嘉兵衛が玉露の発祥となりました。(諸説あり)
山本山が海苔を扱うようになったのは、昭和に入ってからのようです。
そう言われてから、山本山のロゴを見ると嘉兵衛の「嘉」が使われていると気づきます。
永谷園も、山本山も、私にとってはよく聞く企業のひとつでした。
しかし、江戸時代からの歴史が現代に脈々と引き継がれていると知ると、すごい企業なんだな〜と思えてきて、特別に応援したい企業になりました。
勉強のポイント
・「永谷宗円」「6代目山本嘉兵衛」が開発したものを覚える
・日本で開発された煎茶法のキーワードを覚える
・玉露の製法について覚える