こどもや身近な人に伝えたいお金の話 5話 なぜ投資をするのか?
前回までで投資の威力を話したところで、
今回は原点に戻って「なぜ投資をするのか?」を話してみたいと思う。
僕が思う、投資をする理由は2つある。
・社会のため 意思ある経済循環
・自分のため 資産形成と経済的自立
一つずつ、掘り下げてみようと思う。
得たお金をどう保管するか?によって社会へ与える影響が変わるんだ。
預金の行き先
タンス預金なんて言葉があるけど、投資もせず銀行にも預けなければ社会への影響はゼロ。そこからは何も生まない。
次に銀行に預金した場合を考えてみよう。銀行はきみが預けたお金を他の人や企業に貸付ることで利益を得ている。
新しく住宅を購入する人や、会社で事業を興す人、資金が必要になった人、誰かにお金が回ることによって、経済は循環する。
ただし、銀行預金の場合は、どこにお金を貸すのか、その選択肢は銀行任せなんだ。
戦時中、郵便貯金や銀行預金が財政投融資を通じて戦争の費用として使われていたのは有名な話だよね。
国債という国が発行する債券を購入する(国にお金を貸す)場合は国任せだ。
現代でも同じようなことはあって、残虐性から世界で禁止が進んでいるクラスター爆弾の製造企業への融資を日本の大手都銀が取りやめたのは、わずか3年前、2017年のこと。
例えばこんな話もあるんだよ。
たとえば都市銀行に10万円預けていると、およそ2万5,000円が日本国債として運用され、そのうち1/10の約2,500円は米政府に貸し出され、そのうち1/5の500円は米国の軍事費として、イラク戦争や軍備増強に利用されています。
A SEED JAPAN より引用
世界の経済はいまや密接に繋がっているし、銀行へ預金することを否定しているわけじゃないんだ。
預けた人の意思が反映されない仕組みだということだね。
投資をするということ
企業から発行された株式を購入する場合、その企業が生み出す価値に期限なしで投資するということになる。
社債の購入(企業にお金を貸すこと)なら期限付きでの投資。
いずれも企業の成長発展を応援するイメージだね。→記事
※設立時や上場時以外の株式取引では、前の持主から購入するだけでお金は企業には行きませんが、投資行動を通じて価値形成に貢献しているといえます。
どの企業に投資するかはきみ自身が選べるし、一国や世界全体の未来に投資することだってできるんだ。
最近ではESG投資といって、環境・社会・企業統治に配慮している企業への投資も注目されているよ。
不動産投資なら、市場へ住宅やオフィスを供給することによって経済へ貢献できるし、事業性もより高い。
どうだろう?
少なくとも経済は循環するし、自分の意思で投資先を決められる。
銀行任せ、国任せより、なんだか楽しく感じられないかい?
意思ある経済循環の一員として、社会と関わることができるんだ。
資産形成と経済的自立
思うように人生を歩みたいと思うなら、自立・自律した存在である方がいい。
経済的な理由で会社を辞められない、夫と別れられない、なんて話は現実にはよくある話なんだ。
自分の思う人生を追求したい時、必要なのは友だちだったり、生きるスキルだったりする。現代においてはそのスキルの中に、お金を稼ぐことも入っているんじゃないかな?
会社に勤めていれば、給料を決めるのはその会社だ。
自営業なら自分の給料は自分で決められる。
そのいずれにおいても、自分だけで動かせるのが投資(資産運用)なんだ。
「経済的に独立して好きな仕事をし、より自分らしく生きる」なんて、作家の橘玲さんは言っているよ。
国、会社、家族に依存せずに、何事も自分ごととして生きた方が不平不満も減り、精神的な幸福度も高いんじゃないかと思う。
最後に
僕自身は投資に関わってきて、本当によかったと感じているよ。
「投資家 = Investor」はいくつかある自分のアイデンティティの一つでもあり、間違いなくものごとの見方が拡がったよ。
お父さんはお金儲けは正直得意じゃないんだけど、お金をより効率よく使うことに長けている会社に投資することによって、間接的にその恩恵を受けているんだ。
得意なことに集中し、不得意な仕事は他の人に任せられる。
それこそが、資本主義の仕組みなんだよ。
興味が湧いたらこんな本もあるよ。
noteでお金の話を書くきっかけとなった本だよ。
『くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話』
(ヤマザキOKコンピュータ)
それじゃ、続きはまた今度。
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