こどもや身近な人に伝えたいお金の話 3話 おかねを増やす3つの原則
今日は、おかねを増やす3つの原則について話そう。
といっても、とても簡単だよ!
1. 収入のうち何割かを引いてから、残りを使う
2. お金にも働いてもらう
3. 帳簿をつける
1. 収入のうち何割かを引いてから、残りを使う
前回の複利の話の中で、雪だるまの話をしたよね?
今回は雪だるまの芯をどうつくるかという話なんだ。
投資というと、一部のお金持ちのやること、自分にはまだ早いなんて思っていないかな?
いくら貯まったらとか、余裕ができたらと考えていたら、いつまでたってもその時は来ないんだ。
お小遣いでもアルバイト代でも、まず最初に投資に回す分を引いて、残りで生活をしてみよう。
明治時代の本多静六という人は、自分が考えた『四分の一天引き貯金法』を実践して、学問の道を究めながらも巨額の財産をなしたんだよ。
1/4でも、1/5でも、1/10でも、大事なのは一度決めたルールを守るということだよ。
2. お金にも働いてもらう
自分が働いている間も、寝ている間もお金というのは働いてくれるんだ。
それは前回話した複利のチカラ。
この時代、給料が2倍になるにはよほどの働きが必要だけど、複利のチカラと時間を味方につければ、2倍にするのは難しいことではないんだ。
フランスの高名な経済学者、トマ・ピケティさんは、著書『21世紀の資本』の中でこう言ったよ。(映画にもなってるよ)
資本収益率 r > 経済成長率 g
この式が意味するところは、資産 (資本) によって得られる富、つまり資産運用により得られる富は、労働によって得られる富よりも成長が早いということなんだ。
単純な労働自体には、複利のチカラが働かないと理解しているよ。
具体的にどう働いてもらうかは、長くなるから別の機会に話そうと思う。
もう一つの真実を教えるよ。
銀行預金に預けていると、知らずしらずのうちに価値が減っていくんだ。
物価上昇率が預金の利率を上回る時、同じ100円でも徐々に価値が下がっていく。
2020年8月現在で、大手都銀の普通預金金利が0.001%。
2019年の消費者物価指数が0.6%上昇なので、きみのお金の価値は、差し引き0.599%ほど目減りしているんだ。
特に、コロナウィルスの影響で各国の経済が大ダメージを受けている2020年現在、世界中の中央銀行が紙幣を発行しまくっていて、通貨の価値は知らずのうちに減っているんだ(詳しい仕組みはいつか話そうと思う)
3. 帳簿をつける
小遣い帳を事細かにつけろという訳じゃないんだ。
(つけたい人はつけたって良い)
大まかに、自分の収入と支出を書き出して、その中からいくらを投資に回せたのか、そしてその運用成績はどうだったのかを、書き留めておくんだ。
目標とする金額があるなら、それも書いておくといい。
おおよそ何年で到達できるか、見えるはずだ。
頻度は毎月でも良いし、3ヶ月に1回でも、1年に1回でも良い。
今はたくさんの便利なアプリやサービスがあるから、いちいち書き出さなくたって良い。
自分に合った、続けられる仕組みを、見つけることだよ。
オトナになったら、税務署に対して確定申告を行うことになるんだけど、帳簿をつけることは自分の現在地と、未来を想定するためにやることだよ。
余談 お金は投票券
お金は何に使うか、誰に払うか、自分で決められる。
政治の世界はなかなか意見が通らなかったりするけど、お金の世界は自分1人で決められるんだ。
何を食べるかによって、きみの健康状態が変わるし、チェーン店に払うか、個人商店に払うかで、未来の街の風景が変わる。
どう増やすか以上に、どう使うかが、未来を決めていくんだ。
これはとても大事なことだから、いつも心にとめておいて欲しい。
最後に
どうかな?簡単だったでしょ?
この3つを守るだけで、お金に苦労したり、将来が心配になったりがほとんどなくなるんだ。
だいたい心配というのは、見えないから余計に心配になるんだ。
たとえ足りなくてもそれが見えていれば、あとは具体的にどうするかを考えられるって訳さ!
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