おもちゃ箱を開けて
一ヶ月ほど“写真日記”のようなものを毎日続けてみた。しかし毎日更新するというのはやはりなかなか容易なことではなかった。時間が有り余っていた学生の頃、ブログをけっこう熱心にやっていたけれど、そのときですら毎日書くというのは難しかったから、これは環境がどうこうというよりも僕の資質の問題なんだろうという気がする。仕事であれ趣味であれ、集中できると何時間でも何日でも黙々とコツコツと続けてできるのだけど、何かの拍子に(これがわりとよく起こる)、集中力の燃料タンクにエンプティランプが灯るみたいに、まったく何もできなくなる。無反応。まあ、誰でもそうじゃんと言われれば、そうなんだけど、僕のばあい集中力の保ち方や扱い方のようなものが、ちょっと不器用なんだろうなという気がする。
ところで最近(まったく話は変わります)、ナノブロックを組み立てることにハマっている。いや、ハマっているといってもまだ二個(ゴジラと恐竜)だけだから、ちょっと興味を持っているというくらいで言うべきかもしれない。子どものころ、僕はブロック遊びがとても好きだった。ダンボールのなかにたくさんのレゴブロックが入っていて、そこからいろいろな形の、色の、ブロックを取り出しては、想像力をめいっぱいに膨らませて“何か”を作っていた。クリスマスや誕生日に新しいレゴブロックを買ってもらうのだけど、正直、一度も説明書どおりに組み立てられたことはなかった。僕にとってそれは、新たな材料を買ってもらったようなものだった。パッケージに写っている警察署や宇宙船を作ってみたいとは思うのだけれど、説明書を見ながら作っていくうちに集中力のタンクは空っぽになって、結局いつも適当な“何か”を作って遊んでいた。
大人になって買ったナノブロックは、今のところ説明書どおりに組み立てられている。あのころよりは成長したのかもしれない。
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