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【ポーランド】手持ち15万円で家を借りようとする話

こんにちは、Numiです。
過去10年以上の海外経験でのお話を
日記感覚で書いています。
どうぞゆっくりお茶でもしばきながら
覗いていってください♡




・好条件すぎる物件

言語も文化も何もわからないポーランドで家を探していたら
心優しい大家さんと巡り会えて
まさかの大家さんの家の真上の空いてる部屋を紹介された。

家賃はなんと!!(え〜奥様お高いんでしょ〜??)

破格の3万4千500円(
当時のズロチのレート)
やっす〜い!!!!!!!!!!

・ベッドルーム2つ
・大きいリビング&キッチン
・夢の暖炉にロッキングチェア
・バーカウンター
・シャワー・トイレ
・洗濯機
・食洗機
・オーブン
・電子レンジ
・大きいテレビにソファー

そして真下に大家さん付きw
建物全部大家さんのダンカのものらしく

「部屋案内後に中庭と地下の部屋
(ビリヤード場とキッチン、シャワー付き)
めちゃめちゃ広い中庭もBBQセットも全部好きに使って良いわよ!」

めちゃめっちゃ好条件すぎひんかこれ!!!!!
1月のポーランドの寒さと
独房のような狭いホテルに泊まって頭がクレイジーになっていた私に
幸運の女神のダンカ様が降臨した瞬間でありました。。


・束の間の現実逃避


好条件すぎる最高の物件を提案されて
もう大興奮で鼻や耳から湯気でとんちゃうかなってくらい
広いリビングをバレリーナのようにくるくる回って

「私、この家が好きです!!!」と魔女宅のキキみたいになって。
まだ来て1時間も経ってないのに浮き足立ちすぎてた自分。
今当時の自分を振り返ると
本当に関わりたくないくらいのお調子者だったと思う。

お調子者すぎる私に
「てか、お金大丈夫なん?」

現実すぎる一言を放った奴がいた。
その言葉は私の心に鋭い矢を放ち
手持ちが15万円しかない現実を思い出させてきた。

同僚のトメックでもなく
大家さんのダンカでもない。

そう、私の家の内見なのに
暇でなぜか私たちにそっとついて来ていた
仕事関係の(厳密にいうとトメックの友達の)日本人の男性A君だった。


その日本人男性A君
私がポーランドに到着した日も
トメックと一緒に車で駅まで迎えに来てくれた人だった。


上司とラトビアでお別れした時に
上司から「トメックというポーランド人と、A君という日本人の子も現地にいるから、これからNumiさんには彼らと仕事を一緒にしてもらいます。」
そう言われてた。


A君は歳も1つ上でおしゃべりな人。
ニコニコしてる感じに見えるけど、
ふとした時の表情が目の奥の輝きを失っているように見えて
何か近寄りがたいようなオーラを放っている。笑(言い過ぎ?)
私より1年先にポーランドに来たばかりだという彼は
私と真逆な性格で自分の意見をハッキリいうタイプ。

そんなA君からの現実に引き戻される一言。

「てか、お金大丈夫なん?」

私は、
「ひーーーーーーーーーーー!!!
もう少し夢見させてくれよ兄さん!!!!!
私はこの暖炉に薪をくべて、
ゆらゆらと燃える火を横目でチラ見しながら
ロッキングチェアをギコギコしながら本読みたいんよ!!
日本では滅多にみない暖炉や煙突。
子供の頃にサンタが入ってくる煙突。
この暖炉から黒い炭を鼻のてっぺんにつけて
ホーホーホー!とやってくるサンタをもう少しだけ
想像させてくれよ!!!」


「だってこの前Numi言ってたけど、手持ち今15万円なんでしょ?」

飛行機代(東京ーラトビア、ラトビアードイツ、ドイツーポーランド)
食事代、ホテル代など払い続けていたら手持ちが15万円になっていた。

飛行機代やホテル代は上司がのちに返してくれるって約束だったので
それを当てにしていたけど、

A君は冷静に
「上司、今世界中飛び回ってるからいつ帰ってくるかわかんないし、
それまで仕事もないんじゃないの?本当にお金大丈夫なの?」


ぎょへーーーーー!!!!!
心ばーりえぐってくるやん!!
めっちゃど正論やで兄さん!!!

さっきまでバレリーナのようにくるくる回って
ここに住んだら〜🎵なんて想像してた私
一気に恥ずかしくなってきた。

トメックに「1Kとかで1〜2万代のとことかないよね。。
駅近とかもうわがまま言わないし(せや!歩け!)、
仕事が本格的に始まって経済的にいけそうになって
尚且つこの家が空いてたらここに住みたい。。」


さっきまでのテンションどこ行ったねんくらい
しょんぼりしながら、大家さんのダンカに
「本当に素敵なお家で心の底から住みたいのですが、
経済的に厳しくて。。ゲキ狭で良いのでもっと安い家って
ないでしょうか、、」


そんなことをトメックに伝えてもらっていると
A君がまさかの一言を放った。






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