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『街並み照らすヤツら』を自称洋ドラ好きはみんな見て欲しい。

今最高に大ハマりしているドラマが『街並み照らすヤツら』。日テレ系土曜日10時から放送中です。

元々ここの4月クールの枠は別のドラマが放送予定でしたが、某トラブルにより制作中止、そして急遽制作放送されているのがこのドラマになります。

そんな背景があり、放送開始がかなり遅れたり宣伝ができていなかったりして、悲しいぐらい注目されていない作品ではあるのですが、そんな状況下で制作されているからか火事場の底力の結果というのかハチャメチャに面白くてハラハラドキドキするのでぜひ多くの人に観ていただきたいのです。

どれくらい面白いか、というと忖度なしでストレンジャーシングス観てる時並って答えたいくらいです。まあSTをどれくらい面白いと感じるかは人それぞれなので置いておきましょう。それでもSTを面白いと感じれる人はこの作品本当にどハマりするのではないのかなって思います。STというかネトフリとかの洋ドラ好き。

海外ドラマの面白さって(もちろん一概には言えませんが、)起承転結がしっかりしているところだと思ってます。だいたい洋ドラって、この作品面白いよーって聞いて、1、2話観て、ん?よくわかんねーって思いながら3話観て、そこで離脱してしまいそうになりながら4話のラスト辺りからギアが入る。5、6話でめちゃくちゃ面白い先が気になるなと感じて、7、8話で少し冷静になり物語の冒頭を思い返すとだいぶ内容変わってきちゃったな、となる。9話でまた大展開があり、10話でクライマックス。こんなふうに起承転転転結に揺さぶられる作品が人気なのではないでしょうか。少なくとも私はそういうのが大好物です。

で、この街並み照らすヤツら、ちょうど5話放送されてるんですが、まさにこの5話が「めちゃくちゃ面白い先が気になる」エピソードだった訳です。一つ目の大きな転の回でした。

まあこんなに脚本をベタ褒めしている今作ですが、それもそのはず(?)、制作関連のインタビューを見ているとかなり脚本に力を入れ(ようとし)ていることがわかるんです。
この監督のツイート(ポスト)とか、

日本のドラマの話をするときに制作陣からこういった海外作品の名前が出てくること自体がすごく嬉しかったです。

あとはこのプロデューサーのインタビューとか。

https://news.mynavi.jp/article/20240511-machinami/

こちらのインタビューには『エクストリーム・ジョブ』と『おいしい生活』の名前があがってたのがびっくりしました。

監督や脚本家と企画を考える中で話題に上がったのは、刑事が張り込み捜査のために引き継いだチキン屋が繁盛してしまう韓国映画『エクストリーム・ジョブ』や、銀行強盗のカモフラージュのために始めたクッキー屋が繁盛してしまう米映画『おいしい生活』。これらをヒントに、寂れていく商店街の人たちが復興に向けて正しい方策でなく、保険金目当てで偽装強盗に手を染めるという誤った手段を選択し、様々な騒動が巻き起こる……というストーリーが練り上げられた。

インタビュー記事より

こういう奇想天外な方向に進んでいくクライムコメディは、物語の温度調整がとても難しく、特に脚本家の力が試されます。
そんな作品を目指すという意思疎通がなされた事実だけで、胸が弾みました。

邦ドラマ、特にGP帯の作品はいろいろな柵の中で制作されることもあり、完全に脚本に全振りした作品を作ることができないというのは理解はしています。

そんな中、こういったトラブルからの急ピッチでのドラマ制作となり何が何でも作って流すんだ!という意気込みで監督・脚本家の裁量が大きくなったのがこの作品なんだと思います。そしてこのクオリティ。

好みが分かれる様な作品であることも重々わかっています。でも、日本の(映画、ドラマ問わず)作品はテレビ局が〜事務所が〜代理店が〜で良い作品が作れない、と言っている、またはそんなことを感じている方々にこそ騙されたと思ってこの作品を見てほしいです。それくらいの作品です、このドラマは。

と言いながら、主演がバリバリの現役アイドルなことが気になるのは分かります。
でも彼のことを(旧)ジャニーズだからと言って期待値を最初から0にしてしまうのは、偏見の酷い時代遅れな人間だなあと思ってしまうのが超個人的な意見です。それぐらいに主演の森本慎太郎の演技がすごいです。
助演の森川葵、浜野謙太、曽田陵介、船越英一郎、、、とにかくみんな演技が上手いんです。

恋愛ものだったら胸キュンシーン、刑事モノだったら推理シーン、そういういわゆる“見せ場”のシーンがどんな作品にもあります。
その“見せ場”がこのドラマではキャラクター同士の感情のぶつけ合いなのです。少なくとも第5話ではそうでした。森本慎太郎、森川葵、曽田陵介、船越英一郎、そしてでんでん。この5名による感情のバトルに完全に心をつかまれ震えてました。何が琴線に触れたのかは分かりませんが、涙腺が緩むシーンもありました。

とまあ長々語ってきましたが、この作品、本当に面白いので凝った脚本のドラマを楽しみたい方は是非是非ご覧ください。

PS.
今回あらすじにはほぼ触れずにこのドラマを紹介しましたが、超絶簡単に内容を紹介すると、一般人がひょんなことから犯罪に巻き込まれてどんどん大きな黒い渦に入っていく、そんな内容です。このあらすじも洋ドラ好き的に唆られませんか?洋ドラ好きで厨二病がいまだに抜けない私はウハウハです。(キック・アスとかスーパー!とかその辺りの作品を彷彿とさせました♡)
という訳で超個人的な思いですが、そういう小さな出来事が大きな犯罪だとか社会の闇だとかに繋がっていく作品が日本でももっと作られたら嬉しいので、是非ともこのドラマがもっと多くの人の目に留まって、似た雰囲気の作品がいっぱい作られたらいいな〜って。そんな思いでこのドラマを紹介しました。


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