アイマス15周年PVの凄さを、言語化させてくれ。
【2021/9/1(水)追記】
16周年を記念して公開された、『VOY@GER』MVについても言語化しました。よろしければどうぞ。
【7/31(金)20:25追記】補足、或いは蛇足記事を書きました。この記事を読んで、まぁ、悪くないかな…。と思われた方は、ぜひお越しやす。
2020年7月26日(日)に、シリーズ15周年を迎えた「アイドルマスター」。
当日の生配信(アーカイブはこちら)で公開された、記念PV第3弾が凄まじい完成度だった。
未視聴のプロデューサーは、まず見てくれ。
15年という月日が凝縮された思い出ボム。
それはもちろん凄まじいが、何より驚嘆したのは「記念映像としての完成度が異様に高い」こと。
あまりの出来栄えに感動した。いちプロデューサーとして、この感動を言語化したいと思った。ちっぽけな発散だが、それが私にできる、アイマス15周年への祝辞であり、最初の恩返しだと思ったのだ。
そのくらい凄いのだ、このPVは。
何が凄いか、4行で言うなら。
・映像の構成力・設計
・全カット(シーン)の異常なこだわり
・トランジション(場面転換)の巧みさ
・15年間を、4分30秒に凝縮する編集力
大きくはこの4つ。
以下、映像をかじった人間の視点からPVのキャプチャにコメントする形で、凄さを言語化してく。
なお、この記事は各シーンの出典や元ネタを解説するものではなく、映像としての“巧みさ”をつらつらと語るもの。そこんとこヨロシクである。(と言うか、私の乏しい知識では無理です。ゆるして。)
以下、最後の前置き。
こんな記事を読みに来てくださったあなたはきっと、誰かのプロデューサーなのだろう。
あなたが、このPVに込められた愛と熱量を感じ取り、「もう一度見たい」と思ってもらえる、そんな少しばかりの後押しにになればと良いなと思って、書きなぐる。
もちろん、まだ誰のプロデューサーでもないあなたも歓迎だ。ただ“知ってる人”向けで、用語の解説も一切無い。許してほしい、そんな余裕は無かった。
そしてこの記事を、最高のPVを作り上げてくれたあなたに捧げる。
では、始めよう。
目次:
1,初代「アイマス」。(0:00-0:49)
2,広がるアイマス。(0:49-1:22)
3,「シンデレラガールズ」登場。(1:22-1:28)
4,「ミリオンライブ!」登場。(1:28-1:46)
5,「SideM」登場。(1:46-1:53)
6,ドームと3Dですよっ!(1:53-2:20)
7,「シャイニーカラーズ」登場。(2:20-2:28)
8,振り返りの総まとめ(2:28-2:47)
9,アイドルたちの言葉。(2:47-3:12)
10,歌おう、歓びの歌。(3:12-3:40)
11,最後はプロデューサー。(3:40-3:52)
12,エンディング(3:52-4:30)
1,初代「アイマス」。(0:00-0:49)
まず掲げられるのは、アイマス15周年の記念ロゴ。
このロゴ自体がラストカットへの伏線になっている。
「はじまり」であるアーケード筐体の外観をじっくり映す。
プロデューサーにとっての「はじまりの言葉」をほのめかしているのがオシャレ。ティンと来る。
アーケード版のスタート画面。
ここで初代アイドルたちのシルエットが並ぶシーンを長めに映す。これが後に繋がる。
液晶画面に、各ブランドの代表5人が映り込む。
「これは単なる実写映像ではなく、編集されたガチ映像だ!」と、スッと世界観に導く予告の役割。
と同時に、これから始まる「振り返り」の予兆。
ノイズ処理で鮮明には映らないのが上手で、後に各タイトルで顔がはっきり見えた瞬間のカタルシスに繋がる。
画面奥に向かっていく歴代ゲームロゴ。時間の進みを表現するとともに、これも「振り返り」のティザー。
多様なロゴを「@」で画面中央に揃えることで、見やすさを担保している。洗練され、受け継がれたロゴデザインの素晴らしさに気付かされる。
シルエットで示される「THE IDOLM@STER FIVE STARS!!!!!」たち。
アケマスのスタート画面のリスペクトであり、最後の記念イラストで全員の顔をはっきり写すまでのタメでもあり、今歌っているアイドルたちのアナウンスでもある。
最初にはっきり映るのは、初代ゲーム画面での春香。これ以外には無いチョイス。
ゲーム画面+ロゴでスタ→トを告げる。
「全ての登場アイドルを、1カットに収めよう!」と言う気概を既に感じる。
全アイドルのメッセージを1カットに収めた後、アイマスを語る上で欠かせない、楽曲の象徴としてCDジャケットを入れ込む。
もちろん「はじまり」である「MASTERPIECE」シリーズ。メッセージがCDデビュー時のセリフなのも丁寧。
CDジャケットからMASTERPIECE発売記念イベント、そして1st LIVE。
この映像が「“そっち”も当然、入ってるぜ!」と言うことを明示。
「ゲーム→CD→ライブ」と、アイマスの中核を表現するこの構成は、5ブランド全てに用いられる。
2,広がるアイマス。(0:49-1:22)
Xbox 360版からの追加アイドルである美希が、映像でもワンテンポ遅れてキービジュアルに加わる。細やかな気配りでニヤリとさせてくれる。
ここでも全アイドルを1カット内に入れ込む。覚醒美希もしっかり入ってます。
信号機ポジションである春香、千早、美希が中央に来たところで、Xbox 360版「アイドルマスター」のロゴでタイトルコール。
そして入ってくるのは、春香の後頭部。
画面右上で、先に同じ角度の春香を示しておくことで、即座に誰であるかを理解できるように計らっている。
……はい、お察しの通りこれは深読みです。のワの。
超かっこいいトランジション(場面転換)、その1。
L4U特典アニメの春香の振り向きに合わせ、「LIVE FOR YOU!」へ。
モーションを綺麗に合わせているので引っかかりなく見続けられて、アニメの入れ方が全くくどくない。
後ほどのセリフラッシュで「うっうー!」が無いやん!と思ったら、ちゃーんと入ってた(画面右上)。
「絶対入れよう!」という想いがあったんだと思います。確かにあの流れで選ぶなら「ハイ、ターッチ!」ですよね。
続いて「SP」。
追加アイドルの響、貴音と、裏にいる美希の配置のニヤリ感は言わずもがな、きっちりPSP-2000の筐体にはめ込むことで、どのタイトルか一瞬で理解できる。
そしてHELLO!!、「Deary Stars」。
876プロの3人を1人ずつ映してくれるのが嬉しい。
これも、DSの筐体が出ることで一目瞭然。DSiなのも販売時期にドンピシャ。(DSiが2008年、アイマスDSが2009年)
余談ですが、PSP→SPと、DS→Deary Starsってやっぱシャレオツなネーミングっすよね。
「モバイル」のエリアゲームから、「モバイルi」。
ガラケーとスマホを流れるように映し、両バージョンをケア。
このSP→DS→モバイル→モバイルiを全て筐体にはめ込む統一感により、スピーディーな転換でも、どのソフトかが理解しやすくなっている。
ここまでの765の流れがあるので多くは語らず、キービジュアル+ロゴで一発で理解させる「2」。
こういう潔さが全体の尺の短縮に繋がる。
竜宮小町とJupiter。「2」を語る上で欠かせない2つのユニットを抑えつつ、「きゅんっ!ヴァンパイアガール」も忍ばせる。
ここもまた、登場する全アイドルを網羅。
春香、千早、美希。
加えて、真、貴音を映しつつ、こ、この衣装と歌詞は……!
そう、「アニマス」にCHANGE!!(これはREADY!!)。
ハイパーおしゃれトランジション、その2。
ゲームからアニメの違和感が無さすぎる。
直前のゲーム画面に真と貴音がいるのは、このOPカットとのリンクを狙ってと思われる。
印象的なシーンを引用して全アイドルを写しつつ、ど真ん中に据えるのは、やはり「約束」。やった!
アニマスで象徴的な、矢印で覆う場面転換の演出。これも、後のシーンへの伏線になっている。
矢印の色が、ここではまだ「765プロ」であることに注目。
アニメ→アニメで違和感なく繋いだ後に……
「SHINY FESTA」。と思ったら、下から……
はい、ファン泣かせトランジション、その3。
「ぷちます!!」で手際よく流していくのは本当にうまい。
こういうさりげないコンテンツの入れ込みが、全てを網羅している一方で、全体の尺の短縮・映像の見やすさに繋がってるわけです。
3,「シンデレラガールズ」登場。(1:22-1:28)
ぷちますが去った後に「シンデレラガールズ」のシンボルマークが登場。
この「シンボルが集まる」演出は、ブランドが追加される度に反復されるモチーフ。
毎回これを挟むことで「追加された感」が分かりやすく表現されている。
ロゴの後に、基本的なゲーム性を伝える画面が並ぶ。
ちゃんと「はじまり」である、ちひろさんのセリフやCute・Cool・Passionの、属性選びの画面が入っている。
シンデレラも「はじまり」のライブイベントが入り、更に背景でCDも完備。ゲーム+CD+ライブを網羅するのマジで偉い。
ちなみに一連のデレマスの紹介は約5秒である。テンポ良すぎる。
4,「ミリオンライブ!」登場。(1:28-1:46)
「ミリオンライブ!」のシンボルが追加。
この後の、流れるような最強トランジション、その4が、本当にうますぎるので刮目せよ。
ゲーム画面を出しつつ、それを裏返すことでスムーズにCDジャケットに変化。
そして、その上に重なる手が、左右から現れ……
グッ!と握り合うと同時に、劇場版「輝きの向こう側へ!」のロゴ。
おっしゃれ~~~!
ちゃんと背景がミリオン組になっており、直前のミリオンからリンク。中央のワイプで765の「M@STERPIECE」を見せつつ、背景でミリオン組を見せることで、この映画の重要なファクターである「越境感」を示している。
記念PVのスタンスとして「オールブランド」を強く意識していることがよく伝わってくる。
はい、では……。
輝きの向こう側へ導かれるトランジション、その5。
春香のピースサインが……
実写・ライブのピースサインに……
重なって、ドン!!!!!
あまりにも見事。
他にもありますが「完璧に重なる2つのシーン」は、膨大な映像資料の中から探し出して、何度も何度も重ねて検証しないと作り上げられない。
この一瞬の気持ちよさを生み出すために、見かけ以上の凄まじい時間がかかっているはずです。感動だよ。
そして「M@STERS OF IDOL WORLD!! 2014」が流れた後に……
「ONE FOR ALL」。
ここも、劇場版→MOIW2014→OFAと、全て同じ衣装で繋いでいるのが巧み。
更に、背景にはOFAに出演した別ブランドのアイドルたち。OFAというゲームにとっても、この記念映像にとっても、いかに「オールブランド」が大切にされているかが見えてきます。
デレマスとミリマスの1stライブもきっちり差し込み……
アニメ・シンデレラガールズ。
「さすがにシンデレラプロジェクト全員を入れる余地は無かったか……」と思うこの印象すらフラグです。
しかし、このニュージェネレーションの場面チョイスは完璧。卯月の「S(mile)ING!」に泣かされる。「なんどでも笑おう」の体現。笑顔です。
あれ?これOPじゃね……?からの……
5,「SideM」登場。(1:46-1:53)
315プロのシンボルが加わる。
卯月の手の中の光から現れる、最高!なトランジションその6~~~!
「理由あって、アイドル!」という名コピーをしっかり入れ込みながら……
「SideM」のロゴがドン!
「はじまり」である、DRAMATIC STARSのRカードを中心に据えつつ、左にちらりとJupiter。
各ユニットのCDが映り……
1stライブ。ここでも「ゲーム→CD→ライブ」の流れをきちんと見せてくれる。
直線的なアクションで囲むように映像が入ってくるのも特徴。女性アイドルたちに多用されていたキラキラしたエフェクトともまた違った、スタイリッシュな印象を持たせてくれます。
既に多くのPによって言及されていますが、「なんどでも笑おう」の歌詞の、「精一杯に」でシンデレラ、「最高の」でSideMを合わせてくるのはもうズルいよね。絶対計算してるよ。
6,ドームと3Dですよっ!(1:53-2:20)
完璧なトランジション、その7。幾つあるんだホントに。
「ドームですよっ!ドームっっ!」を活字で画面いっぱいに出しつつ、春香=中村繪里子さんの魂を繋げる。
一瞬の「ドーム」と言う文字だけで理解させようと言う意志と、理解できてしまう歴史をぶつけられる、本PV屈指の名シーンです。
10周年なんて通過点と言わんばかりのさらっと具合で、MOIW2015に。
ドームですよっ!からこのロゴの処理まで、わずか1秒。
MOIW2015で最も尺が長いのが、この3人のシーン。
直後の後ろ姿も含め3カット。必要最低限で、それでもドラマがちゃんと伝わる、絶妙な配分。
怒涛のコンテンツ展開。「シンデレラガールズ劇場」まで抑えるってマジ!?
本映像内で初めて1画面に複数コンテンツを並列させることで、如何に多様に展開していったかを示す。
鮮やかワクワクトランジション、その8。
そうだよ「シアターデイズ」なら、この劇場の扉が開く瞬間だよな……。
「ライブオンステージ」含め、可能な限り多くのアイドルを1画面に収めたい、と言う想いを感じ取れる。ほとんど被りが無い。
この一連で上手いなと思うのが、4ブランドの3Dを、4連続でしっかりと見せている点です。
ビジュアルの統一感による見やすさと、技術の進化の実感、何よりアイドルたちが踊って、歌って、生きている!「存在感」のアピールが強い印象を残してくれます。
これは「シャイニーカラーズ」が加わるとできなくなる手法なので、このタイミングで組み込むのはやはり妙案。(シャニマスの個性は、後の個別パートでちゃんと活かされています!)
そして……オァッ…!(初見時マジで声が出た)
「Episode of Jupiter」、だぜ!を押さえつつ、アニメ・SideMへ。
キミを今連れてゆくトランジション、その9。
ここもL4Uの春香よろしく、天ヶ崎竜馬の動きがマッチしていて、流れを途切れさせない。
JupiterがSideMを“切り開く”のが……良いよね……。
そして、輝が掲げた右手の光から……
あっ!これ秘密のメモ帳で見たやつや!!
7,「シャイニーカラーズ」登場。(2:20-2:28)
シャニマスのシンボルが追加。これで遂に全ブランドが揃う。
中心に新しいロゴが出て、それを囲むのが先輩・後輩感があってとても良い。
「illumination STARS」の笑顔をまず映してからの……
真乃…
灯織…
めぐる…
シャニマス名物・めっちゃ動くイラストを画面いっぱいに映し、その個性と魅力をリンクアピール。
これも、3人の最初のSSRで「はじめて」を強調。
5ブランドの中で一番若いシャニマス。
どうしても短めになるが、「CD+全ユニットのセンター+1stライブ」を、この1カットに全て詰め込んでいる。
更に、短時間でしっかりと「ゲーム→CD→ライブ」の法則も達成。
今年4月に登場したばかりの最新ユニット・noctchillまで押さえている。脱帽。
ゼェゼェ……今どんくらい……?
え?
これでやっと半分ちょい?なんて密度だ。
8,振り返りの総まとめ(2:28-2:47)
「MR ST@GE!!」や「Spin-off!」まで一気に回収。
これ全部追えてるPがいらっしゃるってマジです?尊敬します。
さりげなく右から左へ流れる動きになっており、先程のコンテンツ網羅と、この後のカウントアップの下から上に向かう動きと差別化。
他にもあるが、色んな方向への動きを用意することで「繰り返し感」が無くなりダレない。細かいように見えてとても重要。
はじまりの日から一気にカウントアップ。「振り返り」の総仕上げ。
1コマずつ見ていくと凄い長さになるので、特に気に入ったところだけ。
歌詞の「愛」と日高愛が重なるのめちゃすき。これも狙っていると思われる。
ちゃんと全画面で映る、ゲームでの鬼ヶ島羅刹。
いや~“これ”入れるよな!!そりゃあ!!!
一時停止せずとも気付く存在感、間島P。
何かと絡みの多い、太鼓の達人もしっかりカバー。
シャニマスのコミカライズ作品。(確認できた限り、漫画はこれのみ?)
カウントアップが止まり、5ブランドのイメージカラーで15周年の日付を強調。
シンボルが画面奥≡前に向かって飛び去っていく演出。良い。
そして再び動き出すカウントアップ。
「歩き続けます、これからも。」という意志を感じるこの演出は大好物です。
歌詞とのマッチングも特筆すべき点。
今日 これまでの全ての愛 1つだって忘れやしない
今日 これからの全ての愛 タカラモノ抱いて歩いていく
を、この総まとめに合わせたのは天才。
9,アイドルたちの言葉。(2:47-3:12)
間奏パートを無駄にせず、ボイスありのセリフラッシュ。ここで涙腺が耐えきれず決壊したPも多いのでは。
セリフのチョイスもまた、納得いく一言ばかり。
フォントのサイズ調節や配置、フェードイン/アウトのタイミング等もかなり計算されている印象。
「あのアイドルが言った、あのセリフ」を、この一瞬で認識できるようにしてくれている。
深読みすると、なるべく、そのセリフを発したアイドルの近くに配置するように心がけているようにも見えてきます。多分気のせいですが。
最後、灯織の「居場所」のセリフオンリーではっきり聞かせ、しっとりと締めるのが良い余韻を残す。
765→ミリオン→シャニマス→SideM→デレマスの順で「前に向かって走る足」が続く。
ステージと言う名の未来に向かって走るアイドルたちのイメージだろう。
ちゃんと5ブランドの代表の足になっているのが芸コマ。
15年目の、その先は……ステージの上にあるんだよな……。
……そして、ここからである。
ぶっちゃけ、ここからの話をしたくてこの記事書いてるところある。
リアルタイムの感情が乗るのを許してほしい。
10,歌おう、歓びの歌。(3:12-3:40)
まずは765プロ。まぁ、それはそうだよな、と言う感じ。
ここで玲音と詩花が映る。
よく考えればここで気付けたかもしれないが、そんな余裕はありませんでした。
そしてシンデレラ……いや~やっぱり大所帯。
これはCuteか……。
あ、これもCuteね。
Cool……やっぱデレマスは凄い人数だな(まだ気付いてない)。
ん……?(この辺りで実装順か?などと思ったりする)
Passionだけど……。
え?
おいちょっと待てまさか。
ア!?!!!!?!
「全アイドルじゃね!?!?これ!!!!!」(ここで気付き、叫ぶ)。
デレマスの最新組まで出たところで、映像の意図を完全に理解。大興奮・渦巻く感情。ひたすら泣いて、笑っていた。
当日は同僚Pたちと通話しながら見ていたんですが、私の「全アイドルじゃね!?!?」の叫びの直後、全員の驚きと歓びから漏れ出た声でぐちゃぐちゃになったのを覚えています。狂喜。
シンデレラガールズ、なんと190人!の後は、反時計回りの回転という大きな動きでリフレッシュ。
最も人数が多いブランドを映しきった後のケアもばっちり。
以降、ここまで動きが大きい転換は入らないので「ここでしっかり区切りを入れて、メリハリをつけよう!」という意志を感じる。(これが時計回りだったら、深読みが捗ってしまうところだった。)
そしてミリオン。
この時点ではもう全アイドルが登場することを心で理解しているので、全幅の信頼を寄せて、ただ涙目で見てました。
ミリオンもこう見ると大所帯だぁ……。
315プロが登場。一連の背景までもが自然に変わっている。
「876の涼」と「F-RAGSの涼」が入っていることに、表しようのない感動を覚える。
ラスト、シャニマスへとバトンタッチ!
さり気なくシャニ組は、ここまでの左右への蛇行的な動きや画面奥への直線的な動き、ではなく、画面奥に向かう山なりな動きになっていて、これもまた視聴者の飽きが来ないように工夫が凝らされている。
大トリはStraylightとnoctchill。
芹沢あさひが担当なのでここで名前を呟く。(私の話です。)
この2組の退場も巧み。
画面奥ではなく、手前に下がってアウトするので、「最後だよ!」と言うサインになっている。
何度見ても、この315(6)人の全アイドルラッシュには涙ぐんでしまう。
アイドルとそのプロデューサー、一人ひとりの物語が見えてくるような気がする。
「さあ笑って 歌おう 歓びの歌」と、アイドルたち全員が一斉に、私たちプロデューサーに向けて歌っている!と感じてならない。
全アイドル登場の興奮を冷まさず、畳み掛ける「We all smile!」という最高のメッセージ。歌詞とのタイミングもバッチリ。
加えて、5ブランドを象徴する矢印が背景に走る。
アニマスのトランジションが765カラーだったのが、ここで遂に5ブランドのカラーになっています。歴史と広がりを感じる。
5ブランドのカラーを背景に、私たちプロデューサーに向けたメッセージが。「smile!」の繋げ方が本当にうまい。
「Your producing makes Idols smile!」。
つまり「なんどでも笑おう」は、アイドルから我々に向けた歌であり、我々からアイドルに向けた歌でもあることが伝わってきます。
11,最後はプロデューサー。(3:40-3:52)
そして最後のセクションは、なんと私たちプロデューサーの「プロデュース業」のシーンのラッシュ。
最後の最後に、プロデュース業=ファン活動の姿を持ってくるのが、最高にアイマスだなと思います。
我々に向けられた多大な感謝と賛辞、リスペクトを感じる。ありがとう。
5ブランドの「プロデュースの瞬間」=「ゲームプレイの瞬間」を挟む。
恐らくこのシーンはコロナ禍での撮影になっているはず。
撮影だけに限りませんが、このご時世に、それでも最高のPVを全力で作り上げてくれた方々に、最大の敬意を感謝を表します。
ニコニコではなくYouTube。時代の流れを感じる。
抱き合うプロデューサーほんとすき。
プロデューサーパートの最後を飾るのは、アイドルとプロデューサーが同時に映るライブシーン。
ここまではプロデューサーのみしか映してこなかったタメが、ここで爆発。
照明の光で、バンッ!と照らし出されるタイミングも素晴らしいです。
12,エンディング(3:52-4:30)
いよいよ大ラス。
全ブランド・全歴史混合の様々なシーンが画面を埋め尽くす。全部検証した猛者はいるのだろうか。
ここは恐らく「ここまでに拾えなかった要素を入れ込もう」、という意志でシーン選定されてるっぽい。どこまでこだわるのか。
分かりやすいのは、武内Pや今西部長、はづきさんのログインボーナス、等でしょうか。
いや全部見るの、無理!!
この膨大なシーンを用意して、チェックして、配置する作業を考えただけで気が遠くなる。よくやりきった。
そして、全ての歴史・想い・愛が1つになり……
15周年の記念ビジュアルが完成。
冒頭にシルエットで示され、各セクションで存在感を放った「THE IDOLM@STER FIVE STARS!!!!!」が遂に集合。
映像全体から繋がる、最後のカタルシスにふさわしいビジュアル。
下から湧き上がるサイリウム。分かります?これ、俺たちなんすよ……。
プロデューサーも一緒、ですね。
最後のコピー。「!」マークが5ブランドのカラーに。徹底されすぎて惚れ惚れします。
そして、アイマスのセンター、天海春香の「せーのっ!」に続けて、アイドルたちから「これからもプロデュース、よろしくお願いします!」のメッセージ。
それに合わせて、コピーも変化する。
はい!!!!!
最後に掲げられるのは、最初の15thのロゴマーク。
「ありがとう!!」の文字が浮かび上がって、〆。
こっちがありがとう!!だよ!!
15thロゴに始まり、15thロゴで締めるの、うますぎます。
ぃよしっ!!終わり!!!
映像を観終えたところで、改めて構成を整理。
①歴史を約2分半で振り返る。
②間奏:セリフで畳み掛ける。
③サビで全アイドル登場!一番の盛り上がり。
④俺たちのプロデュース業=ファンのプレイ風景で感謝を伝える。
⑤これまでに、ありがとう!これからも、よろしく!で〆。
上手すぎる。
シーンのすべてに意味があり、一切無駄がないのです。
むすびに:言語化してみて
やっぱ凄いPVだな。
頑張って言葉を並べてみたが、全てが無粋だった気もしなくもない。というか、全然魅力言語化できてなくない?大丈夫?
生配信の衝撃から2日間、衝動に突き動かされながら、ひたすら何度も見返してこの記事を書いた。
リアルなプロデュース業も、バーチャルなプロデュース業も、どっちもサボりました。ゆるして。
でも、書いた甲斐はあった。
私にとってのプロデュースが、アイドルが、どんな意味を持つものだったか、それがどれだけ楽しいものか、再認識できた。気がする。
さて、ここまで読んでくださった、あなたにありがとう。
このPVの凄さが少しでも伝わり、あなたのこれからのプロデュースに、ちょっぴりとでもお役に立てたのなら、これ以上の幸せはありません。
ではまた、これからのステージで、アイドルとともに会いましょう。
ありがとう。アイドルマスター。
これからも。アイドルマスター。
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