急性膵炎⑥ 病室で出会った愛すべき人生の先輩たち
入院5日目、夜中にふと目を覚まして「ここは、どこだ!?」って考えて「あ、家か」って思う位、とても居心地の良い病院でした。
入院中、計3回、部屋を変わったのですが、老人病棟だったらしく、周りは、おばーちゃん天国。
普段、接することが全くない、色々なおばーちゃん達と友達になりました。
おばーちゃん達の特徴①「ありがとう」を連呼
何かしてもらったら「ありがとう」「ありがとね、わるいね」
「ありがとう」を言わない人は1人もいませんでした。
特徴② 「独り言」
全員では、ないですが、独り言率高し。
隣のベットの90才の女性は、ずっと念仏のように独り言をつぶやいてるのですが、かなり詳細な独り言で...例えたら、日記みたいな。
あの日あの時こういう事があって、誰それがどうしてこうして...
なんでだろうと思ってたのですが、後から謎が解けました。
息子さんが、テレビカードも置いてってくれたけど、やり方がわからないと言うから「やってあげようか、笑点とか見たいんじゃない?」と聞くと。
「いーの、独り言、言ってる方が良いから」
なるほど、独り言は、時間つぶしというか、楽しみでやってたんだね、私もやってみよう。
ストレス解消になりそう。
特徴③ 「頑張る」
ご家族から、トイレに行くときは、ナースコールしてと言われていても、点滴もついてるのに、夜中でも1人でトイレへ。
スリッパだったし、転ばないかと心配で。
90歳と言っていたけど、酒屋さんにお嫁に来たそうで、配達で2階までビールケース持って、よく上がったと話してたから、足腰が丈夫なんだろうな、体操教室も行ってると。
この女性とは、お隣だったので、カーテンを開けて、時々おしゃべりしてました。
ご家族も、制限で、週に一回しか面会出来ないし、私なんかはスマホがあるから、人と会わなくてもなんとかやり過ごせるけど、ずーっと1人じゃ、つまらないだろうなと余計なおせっかいでしたが...
祖母や母を亡くしているので、2人に会えているみたいな、温かい時間でした。
退院が近づくと、病棟を移るので、3人とも引っ越しして行った夜。
あー今日は、私、1人かぁーなんて思ってたら、次々ベットが運び込まれて満床。
コロナ以外の救急の人がこれだけ、毎日毎日居るのだから、病床が足りないとか医療崩壊とかは、身を持って感じました。
(つづきます)