詩/ミディアムポエム:重油

街にメロディがこだまして
からすは山に帰ったよ
鋭い羽根に空が撫でられて
傷口が開いたみたい
もれてくる重油
もうとっくに
藁半紙は破れているのに
きみは呪いの上書きをやめられない
走るペンを止められない
頭の中で赤ちゃんは
湧き出る重油を乳にして
またそれを産湯にして
なんだか
宇宙飛行士のようだね

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