詩/ミディアムポエム:花曇り
花曇りの重ね塗りで
空の下地を忘れている
名付けられたことの安寧
上目だけの遊歩道
引力の死角で黒ずむ
花々だったものは
分解の流れに為されている
動悸を詰めた棺のなかで
穴の無い玉突きが
垢を溜めている
名前からはみ出した
朦朧のゲル、隙間だらけの顔が
まだらまだらと
半宙に遺っている
花曇りの重ね塗りで
空の下地を忘れている
名付けられたことの安寧
上目だけの遊歩道
引力の死角で黒ずむ
花々だったものは
分解の流れに為されている
動悸を詰めた棺のなかで
穴の無い玉突きが
垢を溜めている
名前からはみ出した
朦朧のゲル、隙間だらけの顔が
まだらまだらと
半宙に遺っている