カットソージャガードのあれこれ
こんにちわ。ぐちです。
皆さん、柄物の服はお好きでしょうか?
ボーダーやプリント、ニットにカットソー、街は柄物で溢れています。
「この生地、どうやって作っているんだろ?」
それが漠然と分かってくると、服を選ぶのも服を作るのも面白くなってくると思います。
ここではカットソーのジャガードのざっくりとしたバリエーションをいくつかご紹介していきたいと思います。
ジャガードの語源や「ジャカード」なのか?「ジャガード」なのか?は特に大した問題じゃないので、お好きに呼んでみるといいと思います。
*シングルジャガード
イメージとしては、T-シャツなどに使われている天竺に柄が入ったような感じで、生地の裏面に表現されていない色の糸がループになって編まれています。そのため、あまり大きなモチーフは得意では無く、細かい文様など規則性が有る柄によく使われます。
*シングルバックカットジャガード
シングルジャガードで大きなモチーフを作りたい!となったときに登場するのが、バックカットジャガードです。書いて字のごとく、裏面のループをカッターで切ることにより、ループの制限がなくなり、いろいろな柄が作れます。
このように柄の部分の糸の獣毛に変えたりすると、縮絨して、見え方・質感も変わってきて季節やモチーフに合わせていろいろな生地が作れます。
*ダブルジャガード
シングルジャガードに対して、ダブルジャガードは、ループがないので、大きなモチーフも自在に作れます。ただ、ループが無いので、表現されていない色も、表面に響いてチラチラ見えてしまったりします。
*ウラ毛ジャガード
スウェットやパーカーなどに使われているウラ毛でもジャガードを作れます。ウラ毛の裏糸を、モチーフ部分、表面にひっくり返すことによって柄を作ります。
*ダブル袋ジャガード
柄と柄の間の無地部分を袋状にしたダブルジャガード。色糸の混率を変えたりすると、袋部分に膨らみが出たりしてまた違った表情にになります。
*タックジャガード
丸編み得意のタックをジャガードに組み込むと写真のような凹凸感のある生地も作れます。カットソーのジャガードは、ニットと布帛が培ってきた技術を応用しているものが多く、硬い質感から柔らかい質感のものまで作れるのも特徴です。
*キルティングジャガード
表面・裏面の間に中綿を入れて、要所ごと留めていくことで柄をキルティングにすることだって出来ます。
手元にあった生地を何種類か紹介してみましたが、どれもこれもカットソージャガードならではの存在感がある楽しい生地だと思います。
編み機 糸の混率 糸の番手 ゲージの組み合わせで可能性がほぼ無限に広がるカットジャガードの世界。
次回はシングルジャガードとダブルジャガードの目に見える違いを比べてみようと思います。
ではでは。