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シングルジャガード・ダブルジャガードの話
こんにちは、ぐちです。
前回はカットソーで作れるジャガードの代表的なものを何点かご紹介しましたが、今回はその中でもより一般的で街で見かける頻度も高く、カットソージャガードを作りたい!となったときに真っ先に候補に上がるシングルジャガードとダブルジャガードを画像多めで紹介しようと思います。
シングルジャガード
ヴィンテージの柄Tシャツや、それをブランドがリプロダクトした昨今の柄物カットソーによく使われるのがシングルジャガード。独特の粗野な感じが決してプリントでは表現できない良さが有ると思います。
表面の生地感はTシャツなどでおなじみの天竺の様なシングル編み。上の写真の、左が表面、右が裏面になります。表面に出ない色は裏面にループになって編まれていて、表現していない部分が少し表に響いてしまうので、配色はそこも注意しながら決めなくてはいけません。
基本的にジャガードは2〜4色の色糸で柄を組んでいきます。裏のループも独特の表情になって、たまに裏面を表使いで使用するブランドさんもあったりします。
モチーフとモチーフの感覚が開きすぎていてループが作れないときに登場するのがバックカットジャガードです。上の画像の真ん中、糸が切れているところがカットされている部分です。
バックカットすることによって、シングルジャガードでも意匠的なモチーフを作ることが可能になります。
バックカットジャガードは奥が深いのでまた次回、、、
ダブルジャガード
シングルジャガードに対して、ダブルジャガードは、裏でループを作らず、柄を組むことが可能です。モチーフとモチーフの間隔にも制限がありません。
ダブル組織なので、生地にハリと厚みがあるので、アウター用の素材として使用することも可能です。
ローゲージで編めば、ニットライクなジャガードも作れたりして便利!
かなり接写した画像なのですが、近くで見るとダブルジャガードも使用しない色が表に響いてきます。C/#赤xC/#黒の配色ですと2色が混じり、、
C/#黒xC/#紫xC/#水色の3色使うと、使用していない2色がそれぞれのモチーフ部分に響いてきます。
条件が整うと、6色の色糸を使って作ることもできます。6色のカラーパレットを誤差拡散でディザリングすれば、大体のモチーフはしっかり表現できます。
拡大するとこんな感じ。
さらに拡大するとこんな感じで6色を色味に合わせてドットで表現しています。
シングルジャガード・ダブルジャガードの2種類だけでも、ゲージ・糸番手・糸の混率・・・と組み合わせ次第でいろいろな柄が作れてしまいます。 ロットや単価などプリントよりも少し敷居が高いジャガードですが、その分力を込めて作った感も強くなるもの。デザイナーの皆さんは是非、次のシーズンにカットソージャガードを取り入れてみては如何でしょう?
次回は今回すこし話が出てきたバックカットジャガードのお話を。
ではでは。