numa's novel

物語創作が趣味です。 noteに作品を掲載してます。 ぜひご一読ください。

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最近の記事

「何のために生きるのか」

こんにちは。numaです。 今回のテーマは「生」です。 短い話なので、是非ご一読ください。 それではどうぞ。 『何のために生きるのか』  「……大丈夫、連中は向こうに行ったみたいだ」 「やだよ、僕、死にたくないよ」 「大丈夫。絶対に私が守ってあげるから」  とある家族が、闇の中で息を潜めていた。注意深く周囲を観察する父。息子を励ます母。怯えながら母に抱きつく息子。母の腕に抱えられた赤ん坊。4人は息を潜めながら、新たな潜伏場所を求めてゆっくりと移動を始めた。  数日、

    • 「奴隷の騎士」

      こんばんは。numaです。 連投失礼いたします。 今回の記事ではファンタジー超大作を書いてみました。 お時間ある方は是非ご一読ください。 「奴隷の騎士」  今からずっと昔のこと、世界中で国同士の戦乱が繰り広げられていた時代。その時代の戦士たちは「騎士」と呼ばれていた。騎士とは、騎乗して闘う者のことである。騎乗する対象の動物は様々で、何に騎乗するかによって、その騎士の身分が決まっていた。  最も階級が高い騎士は竜騎士。次に黒馬の騎士、その下に白馬の騎士、そして茶馬の騎

      • 「大きな怪我には気を付けろ」

        こんばんは。numaです。 今回は大学の課題で書いた短編です。 テーマは「マクベス」。 「マクベス」の物語を土台に、新しい短編を書いてみました。 お時間ある方はご一読ください。 「大きな怪我には気を付けろ」  ある男が、自分の住む国からは遠く離れた王国の、最北端に位置する洞窟の中にいた。男の目的は、この洞窟に住み着いているという「予言の魔女」に出会い、自分の行く末を見てもらうこと。数分、洞窟の中で待っていると、「予言の魔女」が姿を現した。 「ヨクキタナ、オトコヨ」

        • 「背後霊の麗子さん」

          こんばんは。numaです。 お久しぶりです。めちゃくちゃ投稿サボってました。 また復活して少しずつ創作小説を投稿していきたいと思います。 本日のテーマは恋愛です。お時間ある方はぜひ。 『背後霊の麗子さん』  「私、あなたに会ったことがある気がするの」 「え、奇遇だね。僕も君に会ったことがある気がするんだ」 「なになに? 前世の記憶的な? 完全に運命じゃん。よっ! 1組目のカップル誕生です!」  今日の合コンのリーダー的存在である佐藤学が、その場を盛り上げようと声を上

          「第一夜 前日譚」

          こんにちは。numaです。 本日は夏目漱石の「夢十夜」の中から、 第一夜のお話についての前日譚を書いてみました。 「夢十夜」という作品は、10編の夢が描かれた短編集です。 まずは、第一夜のあらすじを簡単に。 夢の中で、男が布団に横たわっています。 枕元には美しい女性が。彼女は、男に向かって「もう死にます」と伝えます。 続けて彼女は、死後の処理を男にお願いし、 「100年待ってください。きっと会いに行きますから」 と言って亡くなってしまいます。 男は遺体を土

          「第一夜 前日譚」

          「僕と君と髪」

          こんにちは。numaです。 本日は、小説ではなく詩を書いてみました。 与謝野晶子の「みだれ髪」をテーマに書きました。 是非ご一読ください。 「僕と君と髪」 音が聞こえる。心臓が激しく跳ねる音。 出会いの季節。 桜の下、スポーツ刈りの僕は長髪の君に恋をした。 君がいる。僕の左隣に座る君。 教室の窓。 差し込む日差しに照らされる、君の横顔に恋をした。 髪が揺れる。美しくなびく君の髪。 風が強い今日。 「君の髪を手に入れたい」と、思う僕の心は罪ですか? 髪が伸びる。

          「僕と君と髪」

          「映画館の話」

          こんにちは。numaです。 今日は大好きな映画館についてのエッセイを書いてみました。 「映画館」  今日は映画館の話をします。私はとにかく、映画館が大好きな人間なのです。  まず、大前提として、私は映画が好きです。年間100本は映画を見るし、YouTubeの映画紹介専門チャンネルは片っ端からチャンネル登録しています。そんな映画好きの私ですが、特に私は「映画を映画館で観ること」が大好きなのです。  なぜか?というのは追々話していくとして、まずは私の初めての映画館体験に

          「映画館の話」

          「階段アート」

          おはようございます。numaです。 本日はちょっと長めの作品を書いてみました。 お時間ある方は、ぜひ読んでみてください。 「階段アート」  長い前髪が目にかかって、相手が発射した銃弾がよく見えなかった。コントローラーの不快な振動とともに、画面全体が赤い点滅を始める。アイテムボックスを開いたが、生憎、回復薬は持ち合わせていない。極限までスローダウンした歩行ペースでその場を離れようとすると、相手はすかさず2発目の銃弾を撃ち込んできた。あっけなく弾丸の餌食となり、本日10回

          「階段アート」

          「未来の話」

          こんにちは。numaです。 もうすぐオリンピックですね。 ということで、今回は、オリンピックに関連したお話を書いてみました。 お時間ある方、ぜひ、ご一読ください。 「未来の話」  2096年。7月。大々的な開会式と共に、スポーツの祭典、オリンピックが開幕した。  情報番組の中では、新人女性アナウンサーが開会式の映像をバックに、オリンピックの歴史を振り返っている。 「今年のオリンピックは75年ぶりに東京での開催ということですが、75年前、2021年開催のオリンピックで

          「未来の話」

          自己紹介エッセイ

          こんにちは。numaです。 今回は、僕が創作活動をする中で経験したことや感じたことなどを、 エッセイ風に書いてみました。 そういえばしっかり自己紹介したことがないので、 自己紹介がわりのエッセイです。 お時間ある方はご一読ください。 「創作」 私の人生を決定づけたのは幼少期の教育方針であろう。私にとって人生で初めての教科書は絵本だった。両親は大量の絵本を買ってきて毎日のようにそれを私に読み聞かせた。「感情豊かな人間に育って欲しい」、「語彙力を身につけて欲しい」、

          自己紹介エッセイ

          「天界にて」

          こんにちは。numaです。 本日は5本目の小説投稿です。 今回も大学の授業で課題として書いた作品を掲載します。 テーマが課された作品で、 「もし、GHQによって日本語が廃止させられていたら」 という内容で書きました。 お時間ある方はご一読ください。 「天界にて」  ここは天界。死んだ人間たちが平和に暮らしている。 「マッキー聞いた?日本語なくなるらしいよ」 「え、初耳だよ。くうちゃんそんな情報どっから仕入れたの?」 「下界のことに詳しい友達がいてさ。そいつが

          「天界にて」

          「脱出ゲームは難しくあれ」

          こんばんは。numaです。 本日も元気に小説投稿していきたいと思います。 今回のテーマは「脱出ゲーム」です。 短く読めるので、もしよかったらご一読ください。 それではどうぞ。 「脱出ゲームは難しくあれ」  薄暗い部屋の一室で、女が目を覚ました。 「……え!? なに? ここどこ!?」  女は周囲を見回してそう叫ぶ。俺は必死に、自分の顔に滲み出ようとしている笑みを堪えて言った。 「俺にもわかんねえよ……」  俺は今日、目の前の女を誘拐した。女が路地裏に入った瞬間、背

          「脱出ゲームは難しくあれ」

          「彼を求めて」

          こんばんは。numaです。 本日は3回目の小説投稿です。 今回のテーマはラブストーリー。 キュンキュンしたい方、ぜひ、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。 「彼を求めて」  アルバイトから帰ってきてすぐ、今日も私は机に向かう。引き出しから取り出した便箋に、愛の言葉を綴っていく。大好きなあの人のために。  未曾有のウイルスによって外出自粛が叫ばれている日本。特に私が住む東京では、つい最近緊急事態宣言なるものが発令されたせいで、外出自粛の空気感がさらに高まっている。イ

          「彼を求めて」

          「数字戦争」

          こんにちは。numaです。 本日は2本目の小説投稿です。 僕は大学で文章創作の授業を履修しているのですが、 今回はその授業の中で書いた作品を掲載いたします。 テーマは「縦と横」。 ぜひ、ご一読ください。 「数字戦争」  「相変わらずしけた面しとるのぉ、お前さんは」 「あなたこそ、シワが増えたんじゃないですか?」  廃墟で睨み合う彼らの後ろには、それぞれ同じ体数の組員が待機していた。組員の数はそれぞれ8体。それに組長を加えた9対9の構図が出来上がっている。 「今

          「数字戦争」

          「死神の契約」

          こんばんは。numaです。 今回は創作小説の初投稿です。 お時間ある方は、最後まで読んでいただけると嬉しいです。 今回は落語で有名な「死神」をモチーフに、新しい物語を書いてみました。 それではどうぞ。「死神の契約」です。 「死神の契約」  とあるデパートの屋上に、男が一人、立っていた。10階建てデパートの屋上から、遥か下のコンクリート道を見下ろす男の足は、自分の強い決意とは裏腹に、生物的な本能に従って小刻みに震えていた。  母は物心つく前に死に、それからはギャン

          「死神の契約」

          はじめまして。

          はじめまして。 本日初投稿ということで、まずは簡単に自己紹介から。 都内で大学生してます、numaです。 妄想することが大好きで、小さな頃から色んな世界を想像してきました。 もし宇宙人が攻めてきたら? もしデスゲームに巻き込まれたら? もし大好きなあの子と付き合えたら? いつしかそんな空想の世界は、僕の頭の中から飛び出して、 文字やイラストとして紙の上に描かれるようになりました。 僕の趣味は「物語創作」です。 漫画、小説、脚本・・・様々な形に姿を変えて、

          はじめまして。