2024/7/14 恐ろしい夜がやってきました。全員、目をつむってください。
狼は街をうろうろしていた。なんだか酷く苦い気分だった。
そういう時、狼は数を数えて苦い気分を遣り過ごす。
路上駐車をしている車、13台。
そのまま視線を通りに移す。
冬の小さな太陽はビルディングの窓ガラスに反射して眩しい。その中を色んな人が各々の行き先に向かって文句も言わずに歩いている。
ビルディングの窓の数、15×6=90個。
どうしてそんなに必死なんだろう、と狼は思う。狼にはまず行き先すらなかったから。
タムロしている女子高生の数、5+6+6+2+7=26人。
仕方なく狼