変なおじさん
今日は表参道に気になる作家の展示を見に行った。
お腹が空いたので展示を見に行く前に原宿の喫茶店に立ち寄る。以前まるちちゃんに自由が丘の店舗に連れてってもらった、アンセーニュ・ダングルの原宿店だ。
原宿からメイン通りに進む道ではなく少し外れにあるので店内はとても空いていた。 カウンターに案内される。
しばらくすると店内から人がいなくなりお客さんは私だけになった。 暇を持て余したのかマスターが話しかけてくる。
喫茶店で話しかけられることはあまりないかも。新鮮な気持ち。
私は日記帳をつけていたのでそれが気になったらしい。 マスターは、何を書いているんですかと私に尋ねた。
日記です
ほほう。
そんなに長い日記を書いているんですね。
はい。時々こうして自分の考えていることを文章に書き残して整理するんです。
以前にもカウンターで文章を書いている人がいました。僕が、何を書いているんですかと尋ねると、"わたしは今頭に浮かんだことを書き残しているんです。 僕はすぐに自分が考えていることを忘れてしまうので。自分が考えたことを次の瞬間には忘れてしまうのです。"と答えた。
博士の愛した数式のようですね。
それはその人の特性なんですね。
そこからマスターは次々と話をし始めた。 話すのが得意な人と文章が得意な人とそれぞれいるよねっていう話。自分は文章を書くのが得意ではないからメールの返事は「うん」や「はい」しかできない。 けれどその短い文字の中にいろんな気持ちが詰まっているんですという話。自分と相手は違う考え方や見方を持つ生き物だという前提で関わらないといけないという話。現代人は言葉に頼りすぎるという話。 本当に大事なものは目に見えないという星の王子さまの一説の話。 いささか一方的な部分もあったが、なかなか普段カジュアルに話さないような精神的な話をしていた。宗教関係か?と少し疑ったけれどまぁどうやらそうではないらしい。 自らそうではないと弁明していたので。なかなか面白い経験だった。
家に帰ってから星の王子さまを読み返してみた。
その後、原宿の服屋に入ったら、
店員のおじさんに、
この服の値段3200円だったら買う?
3500円だったら買う?と尋ねられて答えると、おじさん人の気持ちがわからないから悩んじゃうんだよね。と言われた。
その後もおじさん人の気持ちがわからないからさって4回ぐらい言っていた。
服が売れるといいですねと言ってバイバイした。
癖の強いおじさんに二人もあった日だった。 原宿は変な人に出会う確率が結構高い。
疲れていたから出かけるか迷ったけれどなかなか面白い1日になった。
日記を書くのが億劫なのは、文章を考えて打ち込むのが面倒だからだなと思って、
音声入力で喋ったそのまま撮って出ししている。文章を遂行する必要がないから、それも楽。人に見せる文としてはどうかなとは思うけれど、こんな感じでカジュアルに日記を書けたらいいなと思う。