本を贈る
いつか友人が母になったら送りたい本がある。
ニュージーランドに伝わる,母を思う詩はとても素敵で、
子育てをしていく友人に届いて欲しいと思っている。
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今日、
わたしはお皿を洗わなかった
ベッドはぐちゃぐちゃ
浸けといたおむつはだんだんくさくなってきた
きのうこぼした食べかすが 床の上からわたしを見ている
窓ガラスはよごれすぎてアートみたい
雨が降るまでこのままだと思う
人に見られたら なんていわれるか
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしていたの?とか
わたしは、この子が眠るまで、おっぱいをやっていた
わたしは、この子が泣きやむまで、ずっとだっこしていた
わたしは、この子とかくれんぼした
わたしは、この子のためにおもちゃを鳴らした、
それはきゅうっと鳴った
わたしは、ぶらんこをゆすり、歌をうたった
わたしは、この子に、していいこととわるいことを、教えた
ほんとにいったい一日 何をしていたのかな
たいしたことはしなかったね、たぶん、それはほんと
でもこう考えれば、いいんじゃない?
今日一日、わたしは
澄んだ目をした、髪のふわふわな、この子のために
すごく大切なことを していたんだって
そしてもし、そっちのほうがほんとなら、
わたしはちゃーんとやったわけだ。
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まだ仲いい人に子どもはいない。
でもいつかこの本を送りたいと心から思える人がいたら
きちんと包んで渡したい。
語り継がれてきた、母の思いを受け継いで言ってほしいななんて思う。
それほどまで私は感動した詩なのだ。
いつか、誰かに、渡せる日が来たら嬉しい。
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