バイアスと裏付けのお話/イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る
私がこの本を読んだ率直な感想は「時代錯誤で理屈っぽい論調だな」というものだった。コロナ禍によって社会的に大きな変革が起こる前に書かれたものだから現在に対応しにくいことは仕方がないが、コンセンサス偏重による経済低迷を打破したサッチャー時代のイギリスをロールモデルにしてアベノミクスと相違する点を並べているため、比較により論理的に解釈を述べているというよりは批判で完結しているという印象だった。
また「お・も・て・な・し」の件に関しては、客と主の契約関係の上に成り立つ心のこもったサ