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 神は細部に宿ると建築家ミースファンデルローエは言ったらしいけど、俺の神はいつだって俺に宿っていた。

 俺はやっぱりいつだって、多少無理があるなあと自分で思いながらも自分が正しいと言い聞かせながら、思い込ませながら、妄信させながら決断を繰り返している。

 結局のところ俺の世界には俺と言う神が居るし、その世界観を他人に押し付けるのもまた、神の思し召しだよねと言ったはちゃめちゃな価値観を他人に押し付けてはこれを「愛だよ」とうそぶいているのが日常なのである。

 いつだって何だって決めたいタイプだから一緒にいる人をどんどん振り回してはズタズタにしたり、手をぎゅっと握り合ってはきりもみ回転して二人で死んだりしている人間だったりもする。

 こうして一緒にきりもみ回転が出来るよくできた俺の信者たちを集めて俺は、俺と言う宗教に入信させてはそれを眺めてニヤニヤしたりしている。

 やはりどこまでも支配的で理不尽な、超自然的で災害的な、俺はいつだってそんな感じでいたいのだ。

 だからなんだよ、と言った感じの文章なんだけど、つまるところ俺は自分のこと、大好きだし何より信じてるし、崇拝してるし、神がかってるなあと思っているから、お前たちが信じるものがなかったり、無性に何かのせいにしたくなった時は俺の事をふと、思い起こしてみるといい。

 俺が理不尽にお前たちをめちゃくちゃするのと同時にお前たちもまた、俺に無茶難題を祈るのは当然の摂理だから。

 つまりそれが神だから。

「神」

ぬくもり

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