見出し画像

やくしまるえつこ『少年よ我に帰れ』

 先週から突然始まった歌シリーズ(笑)。
 本当は違う曲も考えていたのですが、今朝ふと思い出し急遽変更。

 トップ画像に「歌詞がすごい!」と書き、実際にワードセンスが光っている楽曲なのですが、やはりまずは音楽とセットで楽しんで欲しいですね。

 前回のDa-iCEさんの歌詞が、ロジカルでとんちが効いたタイプだとすると、やくしまるえつこさんの歌詞は感覚的で行間が広いのです。
 加えてこの曲は「やくしまるえつこメトロオーケストラ」として豪華な編曲と、かつご本人のウィスパー系ボイスが絶妙にマッチしている、不思議なテイストなのです。
 歌詞の行間を、音楽が埋めて、より世界観が広がっていく心地を味わえるので、一度聴いてから、歌詞の魅力を堪能して欲しいですね~。


 この曲は元々『ノルニル』という楽曲とツートップのシングルとして発売されています。そして、それぞれアニメ『輪るピングドラム』のOPに起用されています。なお、このアニメは10周年で映画も作られていますが、その主題歌もやくしまるさんが担当されています。すごいっす~!

 ちなみにアニメのことはさっき知りました……。
 世界観、かなり独特っぽくて気になるので、観たいな~。サブスクで視聴できるようなので、時間のあるときにがっつりトライしたいです。

少年少女輪になって
伸ばした手は空を切って落ちる
交わらないイマジナリー

回転木馬宙を舞って
戦いの幕を切って落とす
秘め事明かすホーリーナイト

真夜中開く窓 手招く謎の声
深紅のカーテンをひるがえして微笑み隠す
少年よ我に帰れ

一番Aメロ~Bメロの歌詞

『ノルニル』が初期OP(主題歌)で、歌詞イメージが、立ちはだかる困難や謎に翻弄されっぱなしの少年少女なのですが、それに対して後期OPである『少年よ我に帰れ』は幾分、困難を見据えて立ち向かおうとする少年少女を描いているように思います。

 ザ・アニメの内容を踏まえた曲作りですね。
 こういうリスペクト、私は大リスペクトだっ!
(今までそうだと知らなかったけれどっ!)

 あと個人的にですが、歌詞全体を通して描かれる少年少女の立ち回りというか、雰囲気がなんだかアンニュイなのが大好きです。生々しくないというか、生活感がないというか。喜怒哀楽を極力で抑えているのか……淡々とした透明感みたいなのを感じます。

特急列車乗っちゃって
ネバーランドに連れてって
一切合切奪ってよ

1番サビの歌詞より

 Aメロ・Bメロの、何かに立ち向かっている少年少女の話から、このサビへ続く解放感。
 え、行っちゃっていいの? 特急列車で!?

 ちなみに「特急列車」は銀河鉄道を暗喩していて、アニメでも銀河鉄道はモチーフとして使われています(※Wikipedia情報)。ネバーランドはどうなのかな? 分からなかったのですが、ネバーランドは空を飛んで行く場所なので、銀河鉄道で行くのはしっくりくるのかと一人合点(笑)。
 ていうか、コレがやくしまるさんのアドリブ表現だったとしたら、すごく神がかっているやつですね!

 極めつけがCメロなんですよ!

君だけに教えてあげるから困ってね
君のことがお気に入りなんだから許してね

(中略)

どうにもならない事があっても
幸福な君を守ってあげる
誰でもいいけど私だけが
唯一のナイトでありますように

Cメロの歌詞より

 Cメロはかなり長いので、中略部分にも一幕が描かれているのですが、あえてカットします。中略部分は、興味が湧いて聴いて頂いた方へのお楽しみということで(笑)。

 これもアニメのキャラクターの心情なのでしょう。
 そんな人物の、どんな場面のモノローグなのか。

 ただ思うのは……なんか儚げ!!
 優しくて、誰かのことを強く想っていて、その相手には揶揄ったりするけれど、いざというときには自己犠牲も厭わなそうな……。

 なんなん……なんなん??
 ただ曲を好きで聴いていた頃は、ちょっと悪戯っぽくて無邪気な語り掛けだとばかり……違いました??

 中途半端にアニメ情報を漁るんじゃなかった(笑)。
 つまり私は、件のアニメを観たら『ノルニル』『少年よ我に帰れ』の新しい一面を発見できるということなのか……。
 いつかちゃんと観よう。マジで。


 すっかり語り込んでしまいました。
 本当は数曲ほど他のお気に入りも、軽く紹介したかったのですが……今度にします(笑)。

 やくしまるさんの音楽には、実は久しく触れたのですが、新しい曲も何曲か聴いてみて、やっぱり素敵なものばかりですね~。ていうか、羽田空港の到着ロビーの声を担当されているって知って驚きました。旅行しないから知りませんでした!

 これからも変わらず歌い続けて欲しいですね♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?