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【詩】間に入る

あなたと私の間にはキューピットがいて
愛が生まれた
あの人と恋人の間には天邪鬼がいて
泥沼が生まれた


そんなことを駅前のカフェでのんびり
コーヒーにミルクを垂らしながら考える


「人は1人じゃ生きられない」と言うけれど
誰かといることは既にファンタジーであって
手を繋ぐと異世界に片足が踏み出す

『人』が『人』に良いことをするのも
悪いことをすることも『間』に何かがあって
だから『人間』なんて自称するのかな?


混じり具合がファジーな飲み物に口を付け
私は揺らいだ意識の狭間で魔女を見る


そういえば 遊びに行ったことのある都会で
無差別通り魔事件があったけれど
捕まった犯人は誰との間に悪魔を見たのか

近所で噂されていた金持ちの奥さんは
旦那さんを勝ち取るために
前妻との間にいた猫を泥棒したのか


魔女はまどろっしく微笑み見返すだけ

全てはグレーの視界の中で
美味しいと 不味いの間で戸惑いながら
運命を飲み干すしかないかも、なんて
諦めながら過去の出来事が脳裏の端に浮かぶ

職場の人が私の仕事を遅いと喚いていた
あたかも自分なら早くできるつもりで
やったこともない 私が担当する仕事を

私との間にある何が喚かせていたんだろう?


カフェを出るために嚥下した最後の一口は
まだるっこしい苦味を舌に冷たく押し付けた

その味だけで悪い奴がいたんだろうと
感じてしまう私は甘い考え方だなんて
ワンクッションをかろうじて置くのだ




なんとなく登場させた文中の「魔女」ですが、以前に書いた詩の「魔女」と親戚なのかと、書き終わって・読み直して思いました(笑)。もし良かったら、前回の魔女もどうぞ……。


今回のトップ画像は、クリスタ(=ペイントソフト)に登録されている画像素材から、HappiHappiさんのお手々の素材を使用し、着色させて頂きました。ほぼ塗りつぶしでスミマセン(塗り方が直接過ぎて、技術的に陰影を付けられなかった……)。
でもすごく使いやすくて、クリスタ初心者にはすごく良い素材でございました!!


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