Safety.について
eve onlineをやってる人なら一度は聞いたことのあるセリフ「KAMIKAZE」。内容としては警察組織であるCONCORDの懲罰が発生しうるセキュリティーステータスが0.5以上のいわゆるハイセクにてプレイヤーを攻撃することの日本でのもっぱらの総称で、海外ではSuicide gankingと呼ばれている。
eve onlineにはこの行為のみ行うことを生業とする連中がおり、その代表格がタイトルにある「Safety.」アライアンスなのだ。そんな彼らについてちょっと調べてみたので軽く書こう。あと、この記事を読む前に「Safety.」を険悪スタンディング登録しておくことをお勧めする。
ウエダマのお姫様
「Safety.」はAiko Danujaなる人物によって率いられている。正確には彼女が社長を務めるコーポ「kriegmakt」が「Safety.」アライアンスの筆頭なのだ。基本的にはカルダリとガレンテを結ぶハイセク航路にある唯一の0.5はハイセクのウエダマを拠点としており、たまにその前後にあるジュウニガイシやハートモ、シバラなどにも出没する。
また、まれに海外遠征も行っており、彼女が現れたSSには黄色い声援っぽいものが吹き荒れる。多くの人が彼女を敬意と畏怖を込めてPrincess Aikoと呼ぶ。故に姫と表現されることも多い。
彼女は基本的に単独では移動などしない。常に10〜20人ほどのおとも及び親衛隊が同行する。毎日必ず特定の時間にログインし、特定の時間まできっちりKAMIKAZEを行って去ることからは、とても几帳面な性格であることが伺える。
実際のところ、彼女自身が指揮し、全てを決めているのかどうかはわからない。公式フォーラムでも積極的に発言するなどの行動があるのでおそらくそうなのだろうが、「Safety.」のエンブレムが彼女の顔をあしらったものになっているのでもしかしたら勘違いしているだけなのかもしれない。
どっちにせよ、彼女が居るところ=危険なので見つけ次第ステーションに引きこもるか別のシステムに逃げたほうが良い。
構成員とその傾向
「Safety.」には「kriegmakt」以外にいくつかのコーポが所属しており、総数なんと878人(ただし実働してるのは30人ぐらい)。少し前までは「kriegmakt」に複数のプレイヤーが所属していたのだが、最近は4人にまで減っており実質Aiko様専用コーポになっている。実働部隊は「kriegmakt Elite」と「The Conference Elite」、「Masters of Karate and Friendship」、「Omg Senpai is a Gallente Ship Girl Season 7」などいくつものコーポに別れているが、多分ほとんど意味はないと思われる。
基本的に上記コーポの部隊はウエダマヒッキーなのでその近辺を離れれば襲われる心配はない。しかし、たまに暇を持て余した構成員がカルダリ領のアイスベルトが湧くSSやセキュリティステータスが低めのSSで呑気に採掘している採掘艦を狙うこともあるので、ウエダマが赤いからといって油断をしてはいけない。特に土日はAiko姫が直々にカルダリを巡視することもあるようで、DED攻略中のギラが撃沈されたケースもあった。コンバットプローブを使った探索も行っているようなのでモバトラもぶち壊されている。
カルダリにいる限りは常に姫の射程圏内という認識を持つべきだろう。
また、最近になって「Clipped Wingz」というミッションランナーを限定して狙う別働隊が確認された。本家との違いは2つ。まずL4ミッションエージェントのいるオスモンやアパナクを襲撃拠点としていること(たまにランギシにも遠征している模様)。もう一つは「Clipped Wingz」は「Clipped Wingz」だけでしか行動しないということだ。一人だけスクラム役に全く違うコーポの人間を起用しているようだが、おそらく相手を油断させる手段としてそうしているのだと思う。
正体がいまいちわからないので彼らについては詳しく書けそうにない。
装備とか対策とか
彼らの装備であるが、火力全振りのカタリストかコウアーサーである。DPSはおおよそ600を超えるらしいが、具体的な数字は考えたところで意味がなさそうなので忘れた。ちなみに何故コウアーサーが混じっているのかというと、カタリストが使うブラスターはTherm / Kinに攻撃属性が偏っているため耐性装備によっては撃沈できない可能性があることを加味してのことだと予想する。たまにシュラッシャーが入ることもあるが、それはかなりのレアケースだ。
対策についてだが、はっきり言ってない。船の装備では防げない。ウエダマの場合、お助けCONCORDが来るまでおおよそ25秒間ぐらい攻撃にさらされることになるのだが、その間30隻近い火力全振りカタリスト・コウアーサーに袋叩きにされても耐えうる船は未だ見たことがない。フレイターだろうが襲撃型戦艦だろうがあっさり沈む。スクラムを食らったら諦めよう。
ではどうするか? 「鬼の居ぬ間に洗濯」である。
筆者は以前Aiko姫の活動時間を2〜3日メモっていたことがあるのだが、そのときに面白いことに気づいた。偶然か意図的か、姫は毎日ほぼ必ず同じぐらいの時間にログインし、同じぐらいの時間に消えていく。まるでテレホマンのよう。土日だと13〜5時間ぐらい活動することもあるが、平日はだいたい稼働時間が限られている。
具体的には、平日ならeve時間の20時前後から次の日の4時〜6(最長10)時まで。休日は17時から翌日の10時ごろまでである。日本時間だと平日は朝5時〜15時、休日は深夜2時〜夕方18時前後ぐらいか。
これらの時間帯はあくまで目安であるので、実際には違うかもしれないことには注意していただきたい。活動時間帯から推測して、姫は北米プレイヤーっぽい。なので、アメリカないしカナダの祝日によっては日本が平日でも姫活にぶちあたる可能性があることにも注意だ。
基本的に姫が活動する時間帯が本家のコアタイムと覚えておけばいい。本家の構成員のほとんどは姫と活動時間を共にしていることが多く、姫がいない時間帯にウエ活する構成員は比較的少ない(まあそれでも脅威であることに変わりはないのだが)。
姫の平日コアタイムは(社会人に限定されるが)日本人活動時間帯とずれるので大して気にする必要はないかもしれない。気をつけなければならないのは主に土日で、時々姫が遠征をご希望なさることもあるようなのでマップで「1時間以内に撃沈された船の数」を確認するとともに、ローカルチャットに姫の名前がないか確認するクセをつけておくといいだろう。姫の名前が「Aiko」なのでチャット欄のほぼ一番上に登場するからわかりやすいし。
なぜKAMIKAZEするのか
はじめは営利目的だと思っていた。が、実際のところはそうでもなさそうだ。半ば愉快犯のそれに近いと個人的には思っている。また、彼らの存在が経済活動の活性化を加速させていることも否めないのが怖いところでもある。
eve onlineの経済は戦争ないし戦闘による消費でほぼ成り立っている。すごく単純かつ乱暴に書くなら、どこかで戦闘があって大量に船が沈んだから新しい船が必要になる→造船特需発生→ミネラルの需要が増える→ミネラルの価値が上がる、となるような感じで成り立っているのだ(具体的にはもっと複雑)。
しかし、大規模な消費を伴う戦争はそう頻繁には起こらないし、かといってNPCのみを相手にするミッションランニングではほとんど消費しないし、国家間戦争(FW)でもそれほど大きな消費にはつながることも少ない。となると、製造された船や装備は需要がなくなり価値が下がってしまうし、儲からなければ誰も製造などしなくなってしまう。
そうならないよう定期的な破壊を行うことで需要を作っているのが彼らのような破壊集団なのである。KAMIKAZEは迷惑この上ないことであるが、それが自分の財布に影響している事実は認めざるを得ない。
本当の問題
「Safety.」に限らず、KAMIKAZEを行うアライアンスは他にもたくさんある。ミンマター・アマー間を結ぶハイセク航路のオーディン(セキュリティステータス:0.6)に拠点を構えてKAMIKAZEを行う「Big Yikes」。独自のルールで初心者だろうがそうでなかろうがお構いなしに採掘プレイヤーに天罰を下す採掘艦ハンターアライアンス「CODE.」および「Novus Ordo.」。他にも個人事業主としてオートパイロット絶対許さないマン、モバトラ絶対壊すマンなどNew Edenはそこら中危険だらけだ。
そんな中で不注意なプレイをすることこそ問題なのである。目を離したり、放置したりするといたぬるいプレイに対して彼らは警鐘を鳴らしているのかもしれない。
たとえハイセクであっても常在戦場の思いでいることこそ肝要なのである。常にローカルを監視し、Dスキャンでコンバットプローブの有無を調べ、マップで1時間に撃沈された船の数を調べる──こうした行為が癖付くようになれば、高価な船を落とされることはなくなるだろう。それに、より危険なローセクやヌルセクでの生存率上昇にもつながる。彼らの危機を察知するというのは、ある意味ローセク・ヌルセク進出への最後の試練なのかもしれない。
まあ、稀にどうしようもないときもあるが、そういう時はもう運がなかったと諦めてふて寝しよう。
以前は情報は武器であると書いたが、うまく使えば防具にもなり得る。ありがたいことに危険につながる情報は先輩プレイヤーたちがアチラコチラに残してくれているのだから、それを活用しない手はない。それに、危機回避の方法はヘルプチャンネルで相談してみると誰かしらが答えてくれる。
ネットと星の海に散らばった情報をかき集めて、皆も簡単にカモにはならない優秀なケアベア(ハイセク絶対出ないマンのこと)を目指そう!
Fly safe. o7
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