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スタートアップと時代錯誤
NHKで女性起業家の半数がセクハラ被害にあっていると報じていた。
残念だが「さもありなん」と思ってしまった。
スタートアップが起業するにあたって、これまでも公的な支援事業予算が使われてきたはずだ。受け付けをし採択をした行政の窓口はこの事態をどう捉えていたんだろう?ここまでひどいのに知らなかったとは到底思えない。
だって「セクハラを受けた」って答えてる女性が半分以上いるんだよ?
内閣官房の公式サイトの「新しい資本主義の グランドデザイン及び実行計画 2024年改訂版」にはこんな計画が掲げられている。
2022年11月に取りまとめた「スタートアップ育成5か年計画」では、この成長を更に加速し、8,000億円規模のスタートアップへの投資額を、2027年度に10倍を超える規模(10兆円規模)とすることを目標に掲げて、官民一体で取組を進めている。
めざすところはこの3点らしい。
①スタートアップ創出に向けた人材・ネットワークの構築
②スタートアップのための資金供給の強化と出口戦略の多様化
③オープンイノベーションの推進
①にある「人材・ネットワーク」の実態が今回テーマのセクハラだと思うとうんざりする。
別に綺麗ごとを言おうってんじゃない。
バブル世代にしてみれば職場でエッチな軽口など日常茶飯事だった。さすがにお触りする人はいなかったけど。いや、いたのか?それすら自信が持てないぐらい乱れていた(今からすれば)。
そんな機運も大きな会社の中では平成の間に一掃された。昭和の高度成長期にとてつもない被害をもたらした公害も時代が変わる頃には起きなくなったのと似ている。
…と、思ってたんだけど。
スタートアップって時代を先取りしてこそ成り立つんじゃないの?過去を再現するの?何?タイムマシンでも開発してるの?
このあたりは行政、特に政府系の支援事業に大きな問題がある。
採択されるためには発想や計画だけでは不足で、応募のコツと膨大な手続きが必要になる。そのため毎回、決まったような企業に投資が流れている(手慣れているんだろう)。
そうした知見を「ご指南」してもらうのに「見返り」を求められるのだろうか。税金を元にした事業なのに?
こういう風潮が残っているからSNSの偽広告も無くならない。
ちょっと怪しく見えるかもしれないけど大丈夫。大丈夫だから。こっちに任せといてくれれば絶対うまくいくから。ただね、ちょっとね、ここだけの話…
そんなの信じるか、普通?
信じるらしい…
で、前々から気になってるんだけど、投資された費用がどのように使われているのかがよくわからない。
スタートアップの場合、業績の情報を開示している会社が少なく金の流れが不透明すぎる。企業サイトに「会社概要」を載せてない会社はさすがに見ないけど、「IR情報」はほぼ全滅だ。ひどいと資本金すら書いてない。
公費が使われてるわりに成果の公表もお粗末なものが多い。ペラ1枚で終わっている。それも事業に応募した時の資料の焼き直し。
「論文、掲載されました」とか「特許、申請中です」とかほんとに少ない。もっとひどいとスタートアップ自体、消滅しちゃってる。
「あれはなかったことに」。
できるか…
令和の今も「色と欲」で経済を回そうとしているんだろうか。
ちなみに、この記事の原文(もう少し、ちゃんとしたやつ)はNHKのご意見欄に投稿した。
そこの〆はこう書いた。
「報道機関も臆せず省庁や所管の独立行政法人のあり方に切り込んでほしいと望んでいる。」
セクハラも報道も変わってほしいよ。