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国家の「真理」について

※上記の本を参照
※前回の続き

今回から「国家の真理」についての章に突入です。


プラトン(紀元前427〜347年・ギリシア出身)

・イデア論を説いた人物

プラトンはソクラテス(何が真理なのかわかんないから皆んなで考えよう!の人)の弟子。
慕っていたスクラテスにもたらされた理不尽な死刑から、正しい理想の国家を思い描ける人間が王になるべきだという哲人王思想を掲げた。

民主主義の国家には落とし穴がある。知識や学のない大勢の民衆の前で建前だけ立派にこなせば、統治者として選ばれるかもしれない。だが、当人に中身が伴っているかどうかは分からない。
このように選出されて、中身が伴わない人間が行う政治を衆愚政治という。

そこでプラトンは「いないなら作ればいい!」との思いで、哲人王をつくるための学校(アカデメイア)をつくった。


アリストテレス(紀元前384〜322年・ギリシア出身)

・プラトンの弟子。(学校で育った子)
・イデア論を『有用でもないのに、考えることを2倍に増やしただけ』と言い放つ

プラトンの言う「正しい理想を持ってる人間」を王にするとしても、その理想が本当に正しいのかどうかはその王の思考の中にしかない為、確認仕様がない。だから、アリストテレスは「探究すべき物やことの特徴を集めて定義した方が有用だ」との自然科学を始めた。

上記に綴ったように、「イデア論」で王を決めると「お前には分からんだろうが、俺の頭にはちゃんと理想が入ってるんだ!」と言い張り、頭いっちゃってる奴が王になる可能性は大きい。

アリストテレスは自然科学の流れから、「君主制」「貴族制」「民主制」について以下のように説いた

君主制は独裁的になりやすく、
貴族制は寡頭制になりやすく、
民主制は衆愚制になりやすい。

この発言からも分かるとおり、アリストテレスは、2500年後の未来の流れまで見据えていたことになる。


ホッブズ(1588〜1679年・イギリス)

・支配者不要の説を説いた
・仮想上の絶対的な王(ルール)を作ればいいと説いた

ホッブズの社会契約説とは、人間を自由に放って置いたら、お互いに利権を得るために殺し合ってしまうどうしようもない人間であり、そんな生き物を統一する為に国家が必要だとという説。

支配者は必要なく、ルールを作り、それに背くと圧倒的な力で罰せられる社会を作ればいい。反対にそのルールに逆らわなければ安全を守られるとすればいい。

例外としてその方法で国は統治できたとしても、国同士でも争うことがある。
その為、完全な世界平和のためには、各国々が恐れる、各国々が対抗できないような大きな力が存在すればいい。

(※ホッブズは「リヴァイアサン」と言う本で国家のルールをリヴァイアサン(聖書に出てくる絶対的恐怖の象徴)と例えて書いてるそうです。)


本日はここまで

◎今日の呟き
プラトンって有名な気がするんですが、この本の説明だけで評価するとするとあんまりすごいとは思ませんね。
理想の人間をつくるために教育機関をつくるのはいいとは思うのですが。
アリストテレスには驚きました。と言うかイルカって赤ちゃんに授乳するらしいんですが、そこから「イルカは哺乳類」としたのもアリストテレスらしいです。何事も客観的に分析できる頭の良さがあったんでしょう。
民主制に関してはホントその通りですし。
日本で平和に暮らせているのは、ホッブズがいったように「誰しもに敷かれた圧倒的な力(日本で言えば法律)があれば争わない」ってことでうまくいってるように思います。
今十分幸せに暮らせているのは、知恵のあった先人の方々のおかげなんですね。感謝感謝。



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