2016.02.10 室蘭本線
予定通り急行はまなすで津軽海峡をくぐり、日も明けぬ東室蘭駅に降り立った。道民となった今でこそ街の構造は把握しているが、当時はまったくの知らない土地。なんとかコンビニを見つけて朝飯を買い込み、初発の列車で豊浦駅へと向かった。
北海道の天気はよくわからない。駅を降りたときは確かに太陽が出ていたが、だんだんとその明るさはなくなり、スーパー北斗、貨物レッドベアを見送る頃には曇り模様になっていた。本命は9時ごろに通過する寝台特急北斗星。こちらもこの3月で廃止となる列車である。非電化複線という案外珍しいロケーションを走るブルートレイン、なんとか撮りたいものだが……
ここまでダメだと諦めもつくというものである。通過5分前から辺り一面ブリザード。カメラを構えるのもやっとなくらい。風の音で釜の音も聞こえず、遠くから見えるハイビームがかすかに列車が来たことを告げた。