2018.03.14 神戸電鉄粟生線
札幌に就職したら関西は遠くなかなか行けなくなるだろう。これもこの時期に無理して大阪に飛んだ理由である。結果これは杞憂で終わるのだがそれはまた別の話。この前日は京阪や奈良線を撮影し、知人の家に宿泊。この日も晴天に恵まれたので意気揚々と、今度は神戸方面に駆け出すことにした。
大阪から阪急で新開地へ向かい、神戸電鉄に乗り換える。新開地は幾度となく来ているが、神鉄に乗るのは初めて。出発を待つ志染行き列車はすでにレトロな雰囲気を醸し出していた。数人の乗客を乗せた列車に揺られ、ぶらり途中下車をしたのは木津駅。駅から15分ほど歩いた小さな踏切に三脚を据えた。今回は車両をメインとした写真が目的。面縦を中心に、ツートンカラーの旧型車を手堅く抑えた。
次いで向かったのは三木駅。10日前に火事で駅舎が燃えたために、急ごしらえの囲いが物々しい雰囲気だった。三木駅と一つ手前の三木上の丸駅の間には美嚢川が流れ、カーブした鉄道橋が特徴的である。今回は河原で背伸びをして、またも面縦を狙った。まず撮れたのは3000系。神鉄初のアルミ合金車で、ウルトラマンみたいなフォルムが特徴的。その次にやってきた1100系は古参車両。特にこの編成は塗装が朽ちていて本当にボロボロに見えた。ちゃんと塗ればかっこいいのに。
終点の粟生駅まで行き、加古川橋梁から下るところの踏切にやってきた。日は傾き、クリーム色の塗装は橙に輝いている。終点までのラストスパート、50‰の坂を下る古老の走りを切り取った。
そのまま歩いて加古川の河川敷に下りた。渇水期のようで、濡れずに中洲まで渡ることができた。夕焼けが映える橋梁この橋梁、老朽化は激しく架替えが急務となっているが、赤字続きの粟生線に投資はできないのも現実。架替えずに小野〜粟生間を廃止する案も浮上している。本心を言えばなくならないでほしいが、外野が言える立場にない。せめてここに鉄路があるという記録をしたい。暮れゆく夜と行き交う列車。様々なサイズで写真に収めた。