2022.01.21〜22 南海電車③
俯瞰撮影を3回したら1日が終わってしまった。午後は晴天に恵まれて撮れ高の質こそ良かったものの、欲が出て量がもっと欲しくなってしまった。となれば打つ手は夜戦しかなくなってしまう。調べると幸い高野線にはノスタルジックな駅がいくつかあるようだ。案外冷え込む夜に驚きながらホームに立ち、列車を待つことにした。
訪れた紀見峠駅は大阪と和歌山の県境に位置する駅。改札口には、行灯式で次に来る列車の上り下りがわかるランプがあり、旅情をそそられる。行灯に従ってゆるいカーブの相対式ホームに登ると、難波発の6300系が滑り込んできた。数人の客を下ろしてすぐに出発。再びホームは静寂に包まれた。
ステンレスの反射と、少しの光源で様々な表情を見せてくれる夜の駅。闇の中で光る車体はこの上ない存在感を醸し出す。幸いにも登場した車両は6000系と6300系ばかりで、非常に効率の良い撮影だった。最後は30000系充当の特急りんかんも後打ちでGET。踏切の蛍光灯に照らされるテールランプがかっこいい。
続いて大阪側に向かい、隣の天見駅へ。こちらも相対式ホームの無人駅である。闇夜とステンレス車はどう撮っても最低限画にはなるみたいで、ホームに停まっているだけでもかっこよく見えるから不思議である。駅舎に行くと、こちらも行灯式の入線標示が残っていて、暗いのは承知だが実際の車両とも絡められそう。さらに、紀見峠駅側の踏切では、短いトンネルを走る姿も撮ることができた。トンネル壁面に照らされるヘッドライトもかっこいいと私は思う。