2021.09.12 富山地鉄本線
この日は完全なる晴れ予報。といっても、ここ数日富山で感じた事実がある。山が晴れないのだ。このエリアで山といえば南側。つまり、海は雲ひとつない青空が広がっていっても、当の太陽さんは雲の奥でお隠れになってしまっている。これはなかなかの撮影者泣かせである。頼む〜雲さん出てこないで〜〜と祈りながら、朝6時前には起き、松倉城跡に登ることにした。
朝、太陽が空にギラギラと輝いていた。嬉しくて小走りで山に登ってしまった。青い海、さらに奥には能登半島の一部も見える。橋に現れた10030形はそのまま最高の光線でGET。文句なし。最高の朝である。
朝からここに登ったのは、413系運用と地鉄が同時に撮れないかと目論んでのこと。しかし結論から言えば、それは夢物語で終わった。どうしても1〜2分の誤差が出てしまうのだ。供養として、521系の4連、そして期せずしてやってきた貨物、白と青の北陸標準色が来ることを祈ったものの、真っ青の現行色だった413系をここに上げることにする。特にコメントはない。
きょうのメインは地鉄本線。宇奈月温泉奥の林道をひたすら登り、線路の見える位置までやってきた。黒部川によってできた峡谷と、その奥に広がる平野が一望できるポイントである。やってきた車両は地鉄色の14760形。正直この広さでは目立ちはしないが、役者としては申し分ない。ありがたくシャッターを切った。
続いて登ったのは、下立駅裏手の神社俯瞰。登るとすぐに列車が登場。絞り合わせも間に合わずとりあえず連写。少しアンダー気味だったのは補正でどうにかしてみたが、ちょっと違和感のあるコントラストになってしまった。同じ場所で、今度は右側の山を入れた構図を作ってみる。黒部ダムがあるからか、鉄塔が多いのもここの特徴のようだ。
同じ場所から少し視点を左にすると、穀倉地帯と日本海を一枚絵に入れることができる。黄色と緑の10030形を縦構図でいただく。次は少し引いた画角で14760形を横構図で撮影。しっかり太陽にも恵まれ、悪くない画が手に入った。
続いてまた別の俯瞰に登った。しかし移動している間に、青空こそそのままだが、太陽の向きは雲がもくもく……。山合いは仕方ない。田園地帯を走る姿としては申し分ないロケーションだが、稲穂が輝かないのはやはり画竜点睛を欠いてしまう。ぜひ再訪したいものである。