2021.12.18 札幌市電
北の大地に冬が来た。この前日、札幌で24時間に降った雪の量は観測史上1位の55センチ。できることならもう少し段階を踏んで来てほしかったが、その声が空に届くことはない。吹雪のなかササラ電車を撮る元気もなく、昼になって晴れ間が見えてようやく、カメラ片手に雪の街に繰り出すことにした。
雪の中をどうにか歩き、資生館小学校前の中央分離帯までやってきた。運用はそれなりに原色旧車が入っていそうな雰囲気。車両も巻き上げた雪などが残っていてまさに大雪明けの姿。太陽こそ出ていないものの、雪景色であればなんとかなるだろう。旧車3両を次々と切り取ることができた。
色々と歩いて結局定番のすすきの交差点にたどり着いてしまった。駅前通りの木々の着雪を入れたかったのが理由である。原色の222、後撃ちで3302を撮った後、登場したのは246。古いパンタグラフを残す原色車である。暮れてきた雪景色には、少しくすんだ塗装がよく似合う。冬の道都を見つめてきた車両に、このドカ雪はどう写っているのだろうか。