2014.08.08〜09 近鉄
鉄道趣味に段階があるとするならば、私の興味は関東私鉄、各地のJRとステップを踏んで関西私鉄に行き着いたと思う。競合の激しさゆえのダイヤ構造や独特な車両型式。もちろん関東私鉄も相当特徴的なのだが、遠い土地という特別感がゆえの魅力というものが確かに存在した。大学に入り初めての夏休み。スルッとKANSAIフリーきっぷを片手に関西私鉄を乗り回すのはいわば当然の決定だった。
石切神社が「石切さん」と呼ばれ親しまれているとこち亀で読んだ記憶がある。その石切駅で降り、線路沿いに山を下ることにした。薄曇りだが太陽は出ていて非常に蒸し暑い。眼下には大阪市街が見えるものの、画角に入れられる場所は見つからず、空バックで近鉄っぽい車両を写すことにした。額田駅手前では回送ではあるが12200系スナックカーも撮影。今や鬼籍の車両となってしまった。
歩いたのか1駅列車に揺られたかは記憶にないが、瓢箪山駅近くの小さな水田に目をつけた。時期の割には青々とした稲が印象的だ。ちょうど9020系とのすれ違いも撮ることができた。どうもこの色を見ると阪神車と勘違いしてしまう。最後は駅に戻りながらカーブで撮影。前パンの車両に関西らしさを感じた。
雨が理由だったか定かでないが、近鉄のターミナル上本町駅を覗いていくことにした。阪急梅田や南海難波と並ぶ私鉄の大ターミナルだけあって、櫛形ホームが旅情を誘う。在線の車両も(形式はきっと違うのだろうが)同じ色合いとあって、乗る人は迷わないのだろうかなどと邪推するものまた楽しい。外光はそれほどないが、地下駅の近鉄名古屋とはまた違う雰囲気が楽しめた。