2021.09.26〜27 石北本線②
撮影中にふと耳にして気がついたのだが、この日はロイヤルエクスプレスの今季最後の運転日だった。石北本線を走るのは午後の早い時間。遠軽駅発車が13時20分ごろだという。それほど興味があるわけではないが、通るのであれば撮らない理由はない。午後の特急大雪用にと考えていた場所に早めに向かうことにした。
川に入る強い覚悟は、その冷たさの前に砕かれた。素足にサンダルのストロングスタイルで行ったはいいものの、5分も入っていれば足の感覚がなくなってくる。厳しい。水が深いところは諦め、長靴に履き替えて列車を待つ。まずはロイヤル。少し広めに構図をとったつもりだったが、思いの外編成が長くケツが切れてしまった。続いてのキハ40は、かつての急行宗谷などに使われた塗装のリバイバル車。昨日のツートンといい、リバイバルの引きは良いみたいだ。最後は本命の大雪4号。いずれも川と絡めて望み通りの画を手にすることができた。
当麻まで戻り、とうま山展望台で大俯瞰を決めるつもりが、感染拡大防止のため閉鎖中。こればかりは仕方ないので、その麓を走る道路から撮ることにした。赤く輝く夕日は数分前に山の向こうへと沈み、残るのは神秘的な空の色。夜の帳が下りきる寸前、網走に向かう列車のテールランプを切り取った。
翌朝も天気予報の通りバリ晴れ。旭川市内の旭山の中腹からも線路が見下ろせると聞いて登ることにした。臨時貨物は早朝すぎて撮れないのでオホーツクからスタート。縦横それぞれ稜線まで入れて構図を作りパシャリ。続行のキハ40も、今季がほぼラストシーズン。後継のH100が闊歩する路線へと変わる。記念にこちらもシャッターを切った。
実はこの日は線路集中メンテナンスのため、日中の上川〜遠軽間が特急含め全便運休。ロケハンしようと思ったところも立ち入り禁止で入れずと、何も成果が上がらず帰札することになってしまった。何よりも情報って大切だなぁと、青空を見ながら思うしかない帰り道だった。