2021.07.07〜08 札幌市電
飽きもせずに毎日市電を追いかけていた。正確には少し飽きているが、M101に出会えぬ悔しさと他にやることもない現実が自分を駆り立てていた。たとえ得られたとて意味はないが、追いかけ考えた時間は無意味ではないと信じ、きょうもカメラを片手に街へ出るのである。
退勤するや否や、友人からM101が内回り・中央図書館前行に充当されていると連絡が来た。入庫便なだけに望みはすでに薄い。カメラを回収してからダッシュで電車事業所に向かうも、すでにM101は車庫の中だった。残念。
帰り際、撮影場所として目をつけていたすすきのバックの南5条通りを覗いてみる。露出は厳しいものの、流し撮りであれば勝算はあるか。原色の8512と、ラッピングの華やかさがすすきのに似合う?車両とを被写体にパシャリ。車をかわすのがなかなか難儀である。
翌日は休みだった。聞いた天気予報よりも空の色は悪くない青。シャッターを押さなかった日を含めて6日連続の出撃である。この日の運用は200系列、3300系列、8500系列ともに原色車多めの「当たり日」。本命のM101はいないが、抑えておいて損はないカットは多々ある。まずはカックンカーブの山鼻9条に陣取って、原色の211と246を抑える。246はパンタグラフ含め一番手が加わっていない車両のようである。ここまで手が加わってないと、次の廃車対象になってしまう気もする。今のうちにカメラに収めるのが吉である。
そのまま山鼻線を南下し、幌南小学校前に到着する原色車を煽って撮影。さらに進んで電車事業所に到着した。M101は車庫の中だが、運用が原色祭りなのを良いことに、原色同士のすれ違いをメインに撮影。構図は微妙だが、カーブですれ違う2両を広角でいただき、その次は前も撮ったが、211と212の兄弟カットを望遠で撮影。天気は猫の目だが、決して悪くはないのも救いだった。
本当にこの歩道橋はいい景色が見える。原色同士のすれ違いはもちろん、藻岩山の緑をバックにした直線の画は文句なし、ビルとビルの間に緑という構図は個人的に大好きだ。211、246と構図を変えて頂戴した。最後は歩道橋を降りて、友人から借りてみた純正24-70/F2.8を試し撮り。グリグリと青空を入れた構図でも、吸い付くAFとカリッとした仕上がりはさすが純正。金さえあれば手にしたいが、手持ちのSIGMAくんに不満があるわけでもない。まだまだ頑張ってもらおう。
夕方のラッシュ時になっても、この日はM101は入らなかった。ロケハンを兼ねて三脚を据えたのはすすきの交差点。ニッカ看板を背負った構図はさておき、そのましたからストレートを抜く構図を試してみたかった。とはいえ、案外車両が目立たないねえ。冬場、街路樹のイルミネーションが光ったときが狙い目だろうか。さらに、広めにアサヒビールの看板を入れ込んで撮ってみたものの、電飾のタイミングが合わずに微妙な光り方。さらにSUPERのSの電灯が切れていて、UPERだけが光っていた。タイミング命なすすきの交差点。極めるには運と徳が必要そうだ。