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2016.08.31 四日市貨物
夏の西日本遠征が終わったものの、まだ撮りたい被写体が残されていた。場所は三重県四日市市、工業都市の輸送を担う定期貨物列車である。牽引機はすべてDD51形で、古老最後の楽園として名を馳せていた。東京に戻って1日、早速その夜の名古屋まで往復の夜行バスを抑え、実質日帰り?の弾丸行は幕を開けた。
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Nikon D7200 AI Nikkor 300mm F4.5 S
明け方名古屋駅前に到着し、眠い目をこすりながら関西本線に乗り継ぎ四日市に降り立った。駅前でこの日1日の相棒、レンタサイクルを借り出し線路沿いを南に走る。暑い。直射日光が本当にきつい。しかしその光線は魅力的な画につながる。
時刻は頭に叩き込んでいるとはいえ、貨物のスジは流動的だ。とりあえず近鉄海山道駅近くに三脚を据えて列車を待つ。数分でうなるようなエンジン音が聞こえてきた。これがDD51の轟きか。シャッターを押してすぐ、目の前のレールがきしんだ瞬間、夏の空気とは全く違うエンジンの熱気が体を包んだ。
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Nikon D7200 AF-S Nikkor 50mm f/1.8G
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Nikon D7200 AF-S Nikkor 50mm f/1.8G
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Nikon D7200 AF-S Nikkor 50mm f/1.8G
続いて向かったのは、国内唯一の可動式橋梁で知られる末広橋梁を超えた貨物線。橋梁は午後のメインディッシュとして、午前中は貨物線の到着作業や入れ替え作業を眺めることにした。さすがは国内屈指の工業都市、様々な貨車やタキが線路に並び、どれも生きている。入れ替えを終え、構内牽引の機関車が発車すると、荒い鼻息のような真っ黒の煙が青空に吹き上げた。
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Nikon D7200 AI Nikkor 300mm F4.5 S
ロケハンのためのサイクリングで少し尻に痛みを感じ始めてきた昼下がり。関西本線に何とか撮れそうな踏切を見つけ、三脚を据えた。普通列車をやり過ごし、次に来たのがタキ満載の貨物列車。線路脇の草をなびかせながら古老はゆっくりと通りすぎていった。
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Nikon D7200 AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8G
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Nikon D7200 AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8G
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Nikon D7200 AF-S DX Nikkor 35mm f/1.8G
太陽が西に傾き始めた頃、再び港に近い末広橋梁にやってきた。この橋は運河にかかっているため、橋があると船が通れない。そのため真ん中が可動式になっているのが大きな特徴である。古くは勝鬨橋などが有名だったが、稼働しているのは今や全国でここのみである。
列車通過時刻になると自転車で係員がやってくる。橋が閉まり港に向けて列車が通過、十数分で入れ替えを終えて再び四日市駅に戻っていく。機関車はゆっくりと、一番前に作業員を乗せて。青空のもと走るDDを切り取った。
顔と腕が日焼けで痛くなってきた夕方、名古屋に電車で戻り、再び夜行バスの客となった。弾丸ではあるが、一度行っておいてよかったと思う。