2021.07.18 札幌市電
この日の札幌の最高気温は34.3℃。道民はみるみるうちに溶け、気がつけばなくなってしまう暑さである。昼過ぎの暑さのピークを避け、ようやく重い腰を上げた午後3時。ダメ元で市電チェックを始めると、すすきの交差点にM101はいた。暑すぎて帰りたい気持ちを抑え、真夏のスクランブルサンデーが始まった。
先日撮れなかった画を中心に狙っていく。まずは環状通を渡る市電が撮れそうという話を聞いて、沿線からすこし離れた道へ。現地に赴くと、なるほど高低差。とはいえこれはなかなか車の量が運次第。もう少し車が少ない日に再チャレンジしたいところ。続いて向かったのは、3日前も行った西線12条の裏路地。この日は路駐にやられずに狙い通りの画を切り取ることができた。
一条線は市街地の密集した画が撮れる反面、車通りの多さがネックとなる。石山通より内側はさらにそれが顕著なため、画の良さを捨てて安牌の西14丁目あたりを撮影地とした。目の前に車が来ても対処できるよう、脚立に上ってM101を待つ。一条線に差し込む西日を浴びたシルエットが、望遠レンズの先に浮かび上がった。
午後5時を過ぎ、すすきのの人通りは一時よりも増えてきたようだ。道路には日が差し込まないのに、ニッカ看板には日が差してしまい、露出差が悩ましい。HDRとかすれば良いんだろうけどね。とりあえずギリギリの露出で撮影し、横断歩道を渡りながらすすきの電停に止まるM101を後ろからパシャリ。センターポールが市街地感を演出していて私は好きだ。
裏路地に逃げ込んだ。ここは都通り。狭義ではすすきのではないが、飲み屋街の裏路地としてのロケーションは十分だろう。案外撮り方は難しい。2本前の241は少し近くから斜めに差し込んで撮ってみて、本命M101は望遠気味に直線で構えてみる。光の反射としては241の方が良かったか。何にせよ、これも脚立を使って通行人をかわせるようにしておけばよかった。
午後8時、M101は入庫便となった。この日最後のロケ地は西線6条。街中の喧騒と、終列車感のあるロケーションとしては悪くない場所である。色合いが難しいが、あえて赤赤しく攻めてみる。案外1/50で撮った動体でも、ギリギリ止まって見えるものである。