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2022.10.01〜02  只見線

暗い話題の多いローカル線の去就。久しぶりの明るいニュースが只見線の全線復活であろう。地域輸送としての役割はもはや終わりかけた閑散路線を、地元は観光路線として復活させる覚悟を決めた。11年ぶりの鉄路復活日に合わせてDE10牽引の旧客臨時も走るという。天気予報も悪くない。久しぶりに祭りに身を投じる覚悟を決め、退勤後成田にテイクオフ。友人の車で奥只見の地を目指した。

2022.10.01 会津大塩〜会津塩沢
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2022.10.01 会津大塩〜会津塩沢
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2022.10.01 会津塩沢〜会津蒲生
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

沿線は夜中からレンタカーや他県ナンバー、道路脇の不思議な駐車など前夜祭の様相。混まない大穴を狙い、「会津のマッターホルン」こと蒲生岳の頂を目指すことにした。しかしその登山路は予想以上の難路で、休み休み登って3時間コース。晴天は嬉しいが体力と水分を奪われてしまう。死の危険を感じながら登った景色は圧巻の一言。まずは遅れていた普通列車で構図を合わせた。


2022.10.01 会津大塩〜会津塩沢
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2022.10.01 会津大塩〜会津塩沢
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2022.10.01 会津塩沢〜会津蒲生
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

遅れの理由は既報の通り、会津若松発の初列車が壊れたからである。なんとか救援し、只見線の数少ない交換駅に対向を抑止させながら、2時間遅れで臨時客レは会津若松を出発した。ちなみに抑止を食らった普Dは5時間半の遅れ。臨時列車>定期列車の格付けに笑いながらも、蒲生岳から会津塩沢・第八只見川橋梁を見下ろす我々としてはより順光になる僥倖に働く。こんなに絶景なのに頂に立つのは私と友人の2人だけ!近づくタイフォンの音と報道ヘリの動きにより高まる興奮を抑えつつ、シャッターを切る指に力を込めた。


2022.10.01 会津蒲生駅
Nikon D750 AF-S Nikkor 50mm f/1.8G

あまりの喉の渇きにリアルdeathを感じながら、フラフラで下山。すると上り口にある会津蒲生駅を、折り返しの客レが通過するところだった。なんとかカメラを取り出して地元の声援を撮影。この応援が路線を残す手立てとして繋がることを願うのみである。


2022.10.01 西若松〜会津本郷
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

満身創痍のまま向かったのは会津盆地。運転を全て友人に任せてしまい少しも記憶は残っていないが、気がついたら山の上にいた。聞くに向羽黒山城跡というらしい。眼下には暮れかけの会津若松の街。黒い旧客を薄暮に撮るのはなかなかリスキーだが、ギリギリ写る時間に間に合ったようだ。


2022.10.02 只見駅
Nikon D750 AF-S Nikkor 50mm f/1.8G
2022.10.02 只見駅
Nikon D750 AF-S Nikkor 28mm f/1.8G

翌朝は地元のお祭り的な様子を撮りたく只見駅へ。列車を見送る横断幕を持った地元住民が、朝イチの会津若松行きを見送る準備をしていた。盛大さで言えば初日には叶うまいが、2日間の街のムードを切り取ることができた。とはいえ新聞の写真のようである。


2022.10.02 会津川口駅
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2022.10.02 会津川口駅
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
2022.10.02 会津川口駅
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

この日は会津川口駅を見下ろす玉縄城跡に登った。前日の蒲生岳と比べるとノーカンと言えるレベルの簡単さでありがたい。この日は定刻で来た普Dで構図を合わせ、本命たる臨時客レはお祭りムードの会津川口駅の停車と、再開区間に向かう出発シーンを切り取った。


2022.10.02 会津川口〜本名
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

これで終わるのはもったいない。玉縄城跡のハイキングコースを走り抜け、山の反対・本名側のヌケに向かった。息も絶え絶え構図を合わせ、第五只見川橋梁を渡ったところと、本名駅入線直前の2か所をいただいた。ちなみに、ここも前日同様他の同業者は1人もいなかった。
復路は時間の都合で諦めてそのまま成田へ。久々の祭り臨時ではあったが、混み合うことなく撮れたのはとても自分向きであった。