2021.09.08 富山地鉄 市内電車②
夕方になると雨は上がっていた。雨予報と言いながらも気合でなんとかなるものである。曇っているので夕暮れというほどでもないが、薄暮の時間をどう撮ってみようか。考えを巡らせながら再び南富山駅へと向かった。
写真でみる限りは、ギリギリ雨ではないという空模様である。肌感覚としてもそうだった。朝とは違い、今度は南富山駅舎バックで撮ることにする。地鉄の中では要衝の一つとあって、駅舎は大きく、かつ趣も感じられる。地鉄原色車との相性も言うまでもなく最高である。ちょうどやってきた7020をあしらえて駅とともにファインダーに収めた。
そのままぶらついていると、地鉄旧塗装の7018が運用に入っているのが目に入った。これは撮らないわけにはいかない。ロケハンがてらまずは小泉町に行ってみたが、これは車の運が試されるため少し怖い。とはいえラッピング車とともにすれ違う様子を1枚パシャリ。少し南に戻って堀川小泉停留場の歩道橋に目をつけた。定番の撮影地ではあるが、カーブといい、なにより車のリスクを下げられるのはありがたい。暮れゆく空にやきもきしながら7018の登場を待つ間、併せて7023と8003も撮影。いるだけでも悪くないものである。
原色車が多い日だけあって待ち時間は飽きないものの、本命7018が来たのは午後5時半。曇り空の秋には少し遅すぎる登場であった。高感度耐性を駆使してなんとかその姿を切り取るが……厳しいねえ。よく見ると、7018の後ろには続行で7017もやってきていた。信号の都合で堀川小泉でほとんど連結状態に。振り向いて連なる姿も記録した。
運用上、この7018は南富山駅で入庫せずにもう一度登板するはずと踏んで、富山駅前まで先回り。ここなら街灯を使って1〜2段分の明るさはごまかせるだろうという算段である。夜の明かりを反射して走る古老の姿。テールランプが見えなくなるまで、その背中を見送った。