2017.02.15〜18 石北本線②
石北本線キャンプ3日目。終わらぬシャトルランを繰り返して撮影地も頭に叩き込まれてきた。この日はロケハンを続けながらS字カーブ上に設けられた踏切で粘ることにした。
2017.02.17 安国〜生野
Nikon D7200 Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
まずは前日のオホーツク7号が戻ってくるオホーツク4号を狙う。遠軽方が白坊主なのはわかっているため、スラントノーズではなくこちらを狙うことにする。相変わらず天気は悪いが、珍しい車体を記録する。次いで狙うはオホーツク1号だが、これは構図とピントを微妙にミス。せっかくの5連だったのに………仕方なく泣きの1回として3号まで粘ることを決意。待つうちに粉雪が舞い、雪国らしくなってきたところで踏切が鳴った。面白みのない編成写真ではあるが、スラントノーズの冬を切り取ることができて満足。一旦遠軽側を離れ、石北峠を超えて上川まで戻って翌日の撮影に備えることにした。
2017.02.18 安足間駅
Nikon D7200 Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
なんだこれは……撮影後足が震えた。こんなところを特急がノーブレーキで走り抜けるというのか。ここは安足間駅。オホーツク1号と2号が交換する駅である。駅の跨線橋から線路を覗くと、網走に向かう線路はまったく除雪がなされてなかった。鉄路はまったく見えないほどの積雪。とりあえず列車が来ると信じてセッティングを終えると、札幌に向かうオホーツク2号はすでに駅に停車していた。まもなく踏切が鳴る。遠くからすごい勢いで青い車体が近づいてくる。不安は確信に変わった。「除雪なしの線路に突っ込んでくる」と。フォーカスをあわせる親指に力を込める。列車がポイントを右に渡った瞬間、雪煙が舞った。舞い上がり続ける雪煙。オートフォーカスも喰らい続けてくれる。ここまで力強い車両を初めて見た。通過後、交換を終えた2号が発車する。白坊主が充当されていたはずだが、形式がわからないほど雪で覆われていた。雪国の厳しさを垣間見た気分だった。
2017.02.18 中愛別〜愛山(1枚目)
2017.02.18 愛山駅(2枚目)
Nikon D7200 Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
安足間駅を後にし、踏切に三脚を据えて橋を渡るキハを狙う。通過予定の2分前から急に猛吹雪になった。前も見えない状況のなか踏切が鳴り、無我夢中でシャッターを切る。しかしその後愛山駅に来る頃には雪はやむ猫の目天気。とはいえ、このストレートなら今降ったばかりの雪を巻き上げるのも期待できる。やってきたオホーツク3号は予想通り全速力。雪煙と青い車体はとても良いコントラスト。なんだ、スラントノーズだけでなく貫通型もカッコいいじゃないか。スラントノーズが無くなっても石北線に通い続けても良いなと思った1枚である。
2017.02.18 東雲〜上川
Nikon D7200 Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
雪の中を走ってきた車両の着雪は美しい。スラントノーズの真骨頂と言っても良いと思う。東雲駅近くの橋を渡るスラントノーズはまさに北海道。良い一枚を切り取ることができた。
この撮影行、撮れ高はそこそこだったが、石北本線にドハマリするきっかけとなったという意味では非常に意義が大きかった。この後、四季折々のオホーツクを求めて、幾度となく渡道を繰り返すことになるのである。