2023年大相撲初場所 5日目 観戦日記
はじめに
この記事は、私がどっぷりハマってしまった相撲沼に読者の皆さんを呼び込むために、ぜひ伝えたい取組を紹介していきたいと思います。
自分が相撲の面白いと感じたポイント、力の面白い取組と、個人的な注目をしている取組、そして私の押し力士高安の「今日の高安」を書いていきたいと思います。
力
おすもうさんは力持ち。昔からそんなイメージがあるが、いざ本番でその力が思いっきり見ることがないという人は多いのではないでしょうか。
そこで、5日目「うおー、すごいパワーだ」と感じた取組をご紹介したいと思います。
力士は画面通りの表示で書いています。
1.●御嶽海(2勝3敗)※赤紫色-○若元春(2勝3敗)※黒色
愛称が“オオミチ“の御嶽海と、”ゴウシ“(本名にもゴウシっぽさが無いがなぜ?分かる方いましたらコメントで教えてください)の若元春。
今回、「力」を感じたポイントは若元春の右手です。そこに注目して見てみてください。
始まるとともに、御嶽海の押しの力がすごく、若元春は一気に土俵際まで運ばれてしまいます。ここで、若元春の左手が御嶽海の右脇に入り、右手で廻しをつかみ、組み止めます。そして、そのまま土俵の真ん中まで体を戻し、形勢を整えた後、右手で廻しをがっちり掴んだまま、土俵外へと御嶽海を運びました。右手で廻しをつかむことが若元春の生命線。掴むことができれば、有利な状況に持っていくことができる。それだけ右手から体全体へと流れる力が凄いのです。
力士の絶対的なストロングポイントが取れるかどうかの攻防を見ていくのも、相撲観戦の楽しさだと思います。
土俵際
相撲を見ていると、土俵際が面白い!と認識する瞬間が何回もあります。土俵際というのは、「この線を超えると負けですよ」というラインぎりぎりの部分。土俵は俵で円状に作られているため、少し盛り上がっているのです。
だからこそ足をかけて踏ん張ることができる。そして、攻めている側は「あと一押し」守る側は「何とか持ちこたえて、反撃する」という勝負のせめぎあいともなるので、必死さがビンビン伝わってきます。
そこで、5日目「うおー、これは面白い!」と感じた取組をご紹介したいと思います。
十両の取組です。24歳と22歳という、これからが楽しみな二人の対戦。豪ノ山は押し相撲、北の若は押しても、廻しを取って相撲を取ることもできます。
始まるとともに、北の若は左に動いて、廻しを取りに行きます。これは恐らくですが、豪ノ山の押し相撲をかなり警戒して、とにかく組み止めることを最優先した結果だと考えられます。
そして、先手を常に取りながら、北の若が攻め込みますが、なかなか決めきることができません。そのうちに、豪ノ山が廻しを引き、力を出しやすい体勢になります。そして、その勢いのまま攻め込みますが、北の若が土俵際で逆転の投げを打ち、勝負あり。豪ノ山は攻め込みましたが、最終的に廻しを1枚しか引くことができず、自らの力が十分に北の若には伝わらず、逆転を許す形となってしまいました。
技
相撲を見ていると、必ず決まり手というのが存在します。勝負を決めた技の事ですが、それ以外にも技が必要となるポイントがたくさんあります。どうやって相手を倒すか。お互いの攻防を見守り、エキサイトする技の世界に触れてみませんか?
そこで、5日目「うおー、これは凄い!」と感じた取組をご紹介したいと思います。
1. ●妙義龍(1勝4敗)※黒色-〇翠富士(3勝2敗)※緑色
36歳の大ベテラン妙義龍と、26歳の翠富士という、年の差が10違う両者の対戦。両社とも技巧派の力士で、相撲に巧さを感じます。
今回、組み合いとなった一番ですが、かなり翠富士は苦しい状態となっています。というのも、翠富士の右手が、妙義龍の左手により、外から抱え込まれている状態(極め)となっており、力が出せない状態です。
しかし、この後一瞬の出来事で、勝敗が決します。翠富士は空いていた左手で、妙義龍の右ひざを払います。そして、体をそのまま左に動かすことで、妙義龍は土俵に着いてしまいます。ほんの一瞬の出来事。目を凝らさなければ何が起きたのか全く分からない取組です。(私も全く分かりませんでした)この取組の技は“内無双”。この技が決まったのは幕内では8年ぶり。(Wikipedia調べ)非常に珍しい技でした。
注目
力士は皆、一つ上の地位を目指しながら、相撲を取っています。逆に落ちてしまうと全く別の世界に暮らすことも。(汚い話ですがお給料も変わってきます)そんな昇進・降格がかかる取組や、同学年・ライバル関係といった取組を紹介したいと思います。
4連勝と絶好調の阿炎と、大関挑戦のためにも、できるだけ負けを重ねたくない若隆景。実はこの二人同い年です。(28歳)そして、この平成6年生まれは幕内で5人おり、誰がトップランナーになるかと、しのぎを削っています。
取組は一瞬で決まります。阿炎は始まるとともに、得意の押しを見せます。右からの押しが強烈で、若隆景は体を横にずらされてしまいます。そしてそのまま、土俵の外へと出されてしまいました。阿炎の力が勝ったこの取組。これで5連勝となりました。
今日の高安
高安晃。32歳。最高位は上から2番目の地位の大関。中学卒業後相撲の世界に入り、17年もお相撲さんとして活躍する実力者です。
なぜ好きなのか。優勝しそうでなかなか優勝しないもどかしさが応援したくなってしまうのです。話は尽きないのでここらへんで。
とにかく高安の取組を見守りたい一心でこのコーナーを行います。
今日の相手は、琴ノ若。ここまで勝ちがありませんが、もちろん強敵です。
始まるとともに、高安が押していきますが、琴ノ若が土俵を上手く利用し、押し返します。そして、高安の勢いを食い止め、琴ノ若の得意な相撲スタイルに持ち込みます。そして、上手く腕を手繰り、高安の体が泳いだところを見て押し出しました。高安4敗目。悔しい。琴ノ若の相撲の巧さが光った一番でした。
今回紹介した取組はそれぞれの取組を押すことで見ることができます。
今後、相撲をライブで見たい方はABEMAとNHKで見ることができます!
お読みいただきありがとうございました。皆さんの注目&面白かった取組をコメント等でいただけると嬉しいです!
では6日目で会いましょう。
参考文献
ベースボールマガジン社「相撲」1月号
2023年1月13日閲覧
Wikipedia「内無双」
2023年1月13日閲覧
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