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池下の古川美術館に行きました その2
昨日の続きです。昨日の記事は↓
古川美術館を堪能したあと、為三郎記念館に向かいました。為三郎記念館は古川美術館から100メートルもないくらいのところにある茶室を備えた古川為三郎の数寄屋造の邸宅です。これがまた、素晴らしい。
内部ではちょうど亀井勝の卒寿を記念した展覧会が開催されていました。亀井勝は父清一と共に藤井達吉に学ばれた方だそうです。亀井勝が誕生した時に藤井が贈った掛け軸や清一の作陶に藤井が絵付けした作品も展示されていました。
展覧会のメインである亀井勝の作品は、焼き物といっても丸いものでなく直線的なものが中心でした。瓦のような質感でドールハウスくらいのサイズです。畳のお部屋に座って鑑賞していると、思わず触ってしまいたくなるような可愛らしさでした。
お腹が空いてきたのでお庭を見ながらお茶をいただくことにしました。しかしこれが早計で……!理由は後述します。
カフェではお茶と和菓子のセットを頼みました。お茶は妙高園の抹茶(長寿であった為三郎氏も毎日抹茶を欠かさず飲まれていたそうです)、お菓子は季節の上生菓子をお願いしました。そうです。わたしはこの上生菓子をいただくべく、今週、古川美術館に来たかったのです。
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フジタの「朱いスカートの少女」を題材としています。逆光のおかげさまで色が全く捉えきれていませんが、実際は鮮やかな赤色でした。スカートの上の白いブラウスや少女のブロンドの髪の毛もよく表現されています。
中身は粒あんでした。わたしは生粋の粒あん派ですが、練り切りはこし餡が良いと知りました。
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さて、このカフェ、エリアが区切られているわけではなく建物のいろいろなところにあるんですよね。わたしはそれを存じ上げず、一番初めに見つけたお庭に面したところでお茶をいただいてしまいました。もちろんそこも素敵な場所だったのですが、奥には洋室もあるし「桜の間」というモダンなエリアもあります。
桜の間の天井画は田村能里子の作品で、なかなかにビビッドな良い空間だったので次回はここでお茶を飲みます。絵画を見ながらのお茶は楽しそうです。
今日おすすめの街角芸術
今日おすすめのパブリックアートは田村能里子のそよ風のロンドです。田村能里子は華々しい人物の作品を多く手がけているようです。1人が等身大ほどもあるこの大きな壁画も、柔らかな色と着衣ひとつひとつに施された柄が人間性の美しさも描き出しているようでした。
それではみなさま、良い夜をお過ごしください。
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