「ほどほどミニマリスト」って？
完璧すぎず、ゆるすぎず。
自分にちょうどいいミニマルな暮らしを発信している「ぬいげつ」です。
ミニマリスト。
一人暮らしの人だけでなく、家族と同居している人も、ミニマリストになって人生が変わったという発信をSNSでたくさん見かける昨今。
私は実家暮らしをしているため、「ミニマリスト」と自称すると一定数の人から怒られるのですが（汗）
実家暮らしをしながらミニマリストになりたい人の参考になっているという声をいただくので、これからも続けていきます。
さて、ミニマリストに派生したSNS上の言葉を整理してみました。
「ゆるミニマリスト」「シンプリスト」・・・
特に、ゆるミニマリストに関しては○○なゆるミニマリストとたくさん差別化されているのを見ています。
その中で、あえて私はあまり普及してない（？）「ほどほどミニマリスト」を提唱します。
1.完璧主義をやめる
究極系ミニマリストを目指さないワケ
ミニマリストになる前の私は精神を病み、もともと終活（身辺整理）をしていました。
長らく汚部屋暮らしをしていて、虚勢を張ることに命をかけていました。私はずっと「頭が良くて仕事ができてオシャレできれいな人」になりたくて仕方なかったんです。みんなの特別になりたかったんです。いつも心の余裕がなく、今となっては高飛車な一面と大人しく消極的な人の二面性を持っていたと振り返ります。
同時に人一倍、自分を追い込む習慣がありました。一度引き受けたことは絶対にやり遂げないと許せない。仕事の質にもこだわりが強く、精神を病んだ時に会社の人事担当者から言われたセリフは「○○さん、何をどこまで目指してるの？」でした。幼少期からテストで100点を取らないと自分を認められない人間でした。
ストイックにならなくていいんじゃない？
究極なミニマリストで有名なインフルエンサーの方々、みなさん潔くて素晴らしいと思います。あれだけきっぱり貫けたなら、確かに人生が180°近く変わるかもしれません。私も完璧主義を適応してミニマリストとして生活していくのなら、ああいった生活を目指すでしょう。だってなんだかカッコいいし。
自分の必要最低限をどんどん削って削って、私のイメージする完璧なミニマリスト像を追いかけるでしょう。でも、それって今までの完璧主義で自分を苦しめてきた私と精神状態は変わらないんじゃない？と考えました。
これだけ余白があればミニマリストの部屋として捉えられると本の文面を読み、部屋の床面積を計測しそこから余白の面積を算出してみたり。自分の持ち物をノートにリスト化して個数を数え、○○個まで減らせば本気でミニマリストになれると偏った思想に走っていました。
（※ミニマリズムを極めている方を批判するわけではありません。ただ完璧主義者だった私には合わないだろうと判断しています。）
2.意識高い系でもなければキラキラもしてない
朝活に憧れるも挫折
朝活。
これはミニマリストだけがしているわけではないですし、世間的に広まっているものですが、私が意識し出したのはミニマリスト寄りになった頃でした。朝から勉強したり発信活動の投稿などに時間を有効活用したり、自分もそういう暮らしに憧れました。約3ヶ月、午前5時半に起きる生活を頑張りました。ただし、途中から本業に支障をきたすようになり、帰宅途中（夜遅くのバスの車内）で倒れ中断しました。もともと虚弱体質で体力のない私には苦しいものでした。乳幼児期から夜型の私には無理があったと振り返って思います。
のちのちSNSに朝活ができる人を尊敬すると投稿したところ、人それぞれ体内リズムもあるし、生活スタイルも違うんだから「朝活してる＝偉い、すごい、尊敬」とまで大げさに思わなくていいですよととても建設的な意見をいただきました。
今も有名インフルエンサーが朝活を継続しないと何事も成功しない、など極端な意見を見ると違和感を持ちます。
私は出勤時間ギリギリに起きるわけではなく心落ち着く時間をとっています。それでも午前中は仕事が捗らないのでデータ入力や作業に集中し、15時頃から頭を使う仕事をすると上手くいく率が高いです。
キラキラした発信者を夢みつつも・・・
SNSのミニマリスト（ゆるミニマリスト・シンプリスト含む）の発信って何と言うか、すごくキラキラしてるんですよね。こりゃファッション的に目指す人も出てくるよね、と思うほど。
以前、インスタグラムのアカウント運用を有名な人に相談したところ、言われたのは「憧れ要素がないと見られませんよ」。しかも、どうしても視覚に訴えるプラットフォームだから今も「映え文化」は根強く残っている。そのため、私は自分の気になるところを一個一個潰していきました。そして私はこの3畳の古い小部屋から発信をしているにもかかわらず、キラキラした女性ゆるミニマリストインスタグラマーになりたいと無理をしていたのです。
（なんて無謀なことをしようとしていたんだろう・・・。）
完璧主義を手放して心を軽くするのが「ほどほどミニマリスト」の一番の目的なのに、一体何をしているのか、私・・・とふと我に返ったこともありました。
私はそういった素敵な方々に羨望や尊敬の気持ちを持ちつつも、自分の性に合わないだろうなとどこか気づいていたりします。これは自分自身が「終活してたらミニマリストになった人」というちょっと異例なタイプだからというのもあります。
自分が誰かと同じになることはできないと十分分かったので、違う自分を演出するような無理をするつもりはありませんが、もう私も30代後半。じきに40代になっていきます。「映え」女性にならなくても垢抜けたいという気持ちそのものは尊重しようと考えているので、大人女性の垢抜け（外見、マインド共に）に取り組んでいきたいというのが今の目標です。
3.ほどほどミニマリストって？
勝手に定義してみた
完璧主義を手放す、目的は穏やかに暮らすこと
衣食住を整えて家で過ごす時間で心を満たす
効率化より快適さを優先する
所持品の定数にこだわらない
ミニマリストのテンプレを何も考えずに完コピしない
（自分に必要なものだけ取り入れて無理するのはやめて！）「私服の制服化」など世間のミニマリストがよくやってることは
自分流に取り入れる程度「捨てるのを悩む時点で不要、即捨て」など極端な白黒思考はしない
好きなものや趣味は手放さない
ミニマリストに正解はなく千差万別と認識する
「ほどほど」は心をゆるめるお守り
私がなぜ「ほどほど」という言葉を頭につけているかと言うと、これは病んでいた時のカウンセリングの経験が伴っています。
仕事だけで自分の暮らしを大事にしていなかった私にカウンセラーはこんな言葉をかけました。
「仕事9割の生活をやめて、仕事6割・暮らし4割くらいのバランスにした方が生きやすくなりますよ。何事もほどほどにね」
「ほどほど」は楽をしているわけでもなく、手を抜いているわけでもない。自分が生きやすくなるための手段だと思ったことを憶えています。今でも気づけば、「あれ？完璧になろうとしてる」と立ち止まってみる。
私が一番手放した方がいいことは「完璧主義を求めて無理をすること」だと考えます。
終わりに
「ミニマリスト」でもなく、「ゆるミニマリスト」でもなく「シンプリスト」でもない。
「ぬいげつさんはいつも自分のアカウントにほどほどミニマリストって書いてありますよね。あれって何か意味があるんですか？」そんな質問をいただいたので、自分でもしっかり整理したくてまとめました。
「ミニマリスト」と一言で言っても、色々なタイプがいるよね、というミニマリストの多様性について執筆した記事も以下で紹介しています。
「ミニマリストの片付け」様のサイトに記事を掲載していただきました！
https://minimalist.press/6-types-of-minimalists-ii3/