見出し画像

NOT NOW MUSICは良いぞ①(廉価輸入盤コンピレーションの話)

NOT NOW MUSICと出会う

 NOT NOW MUSICというレーベルをご存知でしょうか。私は良く知りません。最近知りました。そしてこのNOT NOW MUSICというレーベルはとにかく選曲が良い。そして超安い。その有益な事実をインターネッツの大海に向けて放流したいが為にnoteに登録しました。なぜこんな事に……。
 はい。で、ある日の事です。イオンの中にある微妙な品揃えのCDショップにて、1枚1000円くらいの名盤再発系のやつ適当に漁るかなーといった気持ちでジャズコーナーを覗いた時にそれはありました。NOT NOW MUSIC作品が大量に並ぶ区画が突如そのジャズコーナーに設けられていた訳です。ラインナップとしてはレーベル公式サイトを見て何となく感じ取って下さい。
 おおよそ置いてあったのはコルトレーンやらマイルスやらMJQやら有名どころの有名作が2~3枚で1セットになったもの(これも2枚組800円とかで安い)、そしてより目を惹いたのはテーマ系のコンピレーションでした。テーマもの。冠されたタイトルを見ると"The Very Best Jazz Instrumentals"、"Essential Jazz Singers"、"Essential New Orleans Jazz"……等どれもなるほどという感じの王道アーティスト・楽曲を押さえた内容で2~3枚組、内訳1枚当たり20曲程度。価格は3枚組1200円とかで超安い。普通に欲しいなこれ……と更に商品を漁るうち、それら王道系のコンピよりも目を惹かれたのが"The Mod Side Of Jazz"及び"The Jazz Side Of Mod"と名付けられたコンピレーションでした。

モッズ良いよね……

 Mod、Mods、モッズ。60年代くらいにイギリスであれしたムーブメントであり、ファッションとか音楽とか。ググって下さい。オタク的には「ローリング☆ガールズ」主要キャラのファッションやベスパ、映画「聲の形」のOPで突如流れ出すThe Whoなどが思い浮かびますね。私は音楽ジャンルとしてのモッズが結構好きで、名作コンピである"The Mod Scene"は青春時代に無限回聴きましたし、カルチャー的に近似な2トーンスカも好きです。(元々スカ/レゲエが好き)The Whoの楽曲に彩られた破滅的モッズ映画"Quadrophenia"も最近観て良いなぁという気持ちになりサントラを買いました。readymadeから出たザ・ヘアのアルバム"いま創られつつあるレコード、あるいは「ローマをみてから、死ね。」"もbeatmania Club MIXに収録された楽曲"WHACHINGOUT"も大好きです。
 で、モッズとは。音楽としてのモッズ。これが一言では言い表しにくく、コンピ"The Mod Scene"基準で(概ね私にとってのモッズイメージがこれなので)言えばファンキーでありスウィング感がありR&Bっぽくもありオルガンの音色が特徴的な洒落ててインテリっぽいロックという感じでしょうか。雑すぎてちゃんと分かっている人に怒られる気がする。あとインスト曲も多い。適当に貼るとこんな感じ。良いですね……好き……。

モッズでジャズとか絶対良いでしょこれ

 話を戻します。で、手にした2つのモッズジャズコンピ。正式なタイトルは"That Cat Was Clean!The Mod Side Of Jazz"”Walk On The Wild Side: The Jazz Side Of Mod”。モッズでジャズとか絶対良いでしょこれ……という事で買いました。聴きました。優勝です。各2枚組40曲/32曲、全部良い曲しかない。良い曲がずっと流れ続けると訳分からなくなりますよね。
 "The Mod Side Of Jazz"は上述の「モッズ音楽こんなの」の他、ファンキー度の高いブルース/R&B、レアグルーヴ系のジャズファンク(ファンクジャズ?)、少数挟まるラテンジャズやボサノヴァも太めのグルーヴで選曲されており統一感があります。こちらは「ジャズ寄りで幅広い選曲のモッズコンピ」という感じ。

 対して"The Jazz Side Of Mod"はジャズ側からのモッズ、「ジャズからモッズを見出す選曲」のコンピレーション。私はコンセプト的にはこちらの方が興味深く感じます。直球にファンキー系オルガンジャズ奏者なJimmy Smith/Jimmy McGriff/Jack McDuffは勿論、Quincy Jones他ぐいんぐいん強めにスウィングするビッグバンドもの、King Kurtisとかのジャズファンクっぽいのとかビバップっぽいの、暗めでディープなラテンジャズ、R&B寄りのノリが強い歌モノ等、「ジャズ」を軸にモッズを表現した選曲となっています。

こういう特定のジャンルから別ジャンルを見出す選曲って面白くて好きですね。そしてどれも曲が良い。

結論:選曲が良い

 はい、ここまで書いて何が言いたかったのかと言うとNOT NOW MUSICは選曲が良い、そして超安い、素晴らしいという事です。件のモッズジャズコンピ購入後にNOT NOW MUSICという名前で検索するとジャズ以外のジャンルも幅広くコンパイルしている事が分かり、大変興味深いコンセプトの作品が次々と欲しいものリストにぶち込まれNOT NOW MUSIC作品をどんどん買い足しているのが今です。具体的には「電子音楽初期の実験的楽曲集」「電子オルガン演奏のヴィンテージでレアな音源集」「60年代のポップなインストゥルメンタル楽曲が雑多に詰め込まれた3枚組」等です。これらもそのうち紹介する可能性があります。NOT NOW MUSICのコンピはAmazonでソートをCDにしてNOT NOW MUSICで検索するといっぱい出て来るので適当に探してみて下さい。私は気になったタイトルを片っ端からウィッシュリストに登録しておき、マケプレの中古価格が下がった時を狙ってポチポチ買っていますが、海外から発送のショップが結構多いので今時のあれだと到着がかなり遅れたりするんじゃないかと思います。基本的に国内の出品者から購入しています。今日も購入済みの"Cafe Africa""Essential Blues Anthology"が届きました。常時1日1枚ペースくらいでCD買ってるんですがいつ聴き終わるんでしょうか。分かりません。以上です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?